おさんぽ花図鑑

メランチウム科 Melanthiaceae

メランチウム科は170種を含む。シュロソウ科とも呼ばれる。

ユリ科 Liliaceaeから分離されました。

エンレイソウ属 Trillium

  • エンレイソウ

    エンレイソウ

    学名: Trillium apetalon Makino
    分類: メランチウム科 エンレイソウ属
    原産: 日本 サハリン
    花期: 春

    葉の上に短い花茎をだし横向きに花が咲く。花弁は無く、花弁にみえるのは萼片で3枚。萼片は薄緑色や紫色。 葉は倒卵形で輪生し茎に合着している。葉は10~20cmほど。 草丈は10~30cmほど。

    自然には山地に自生しているが、山野草として販売され庭などに植生されている。

    スプリング・エフェメラル

  • オオバナノエンレイソウ

    オオバナノエンレイソウ

    学名: Trillium camschatcense Ker Gawl.
    Syn. Trillium kamtschaticum Pall. ex Pursh
    分類: メランチウム科 エンレイソウ属
    原産: ヒマラヤ 東アジア 北米
    花期: 初夏

    白い3弁の花が茎頂に咲く。 葉は広い卵形で、3枚が輪生する。 草丈は15~40cmほど。

    自然には北海道や東北の明るい山地などに自生する。

  • タイリンエンレイソウ

    タイリンエンレイソウ

    学名: Trillium grandiflorum 'Flore Pleno'
    分類: メランチウム科 エンレイソウ属
    原産: 北米東側
    花期: 初夏

    白い花が咲く。草丈は10cmほど。

    本種は北米産のもので、日本のエンレイソウとは異なる。写真は園芸種で、原種は一重咲き。

  • トリリウム・エレクツム

    トリリウム・エレクツム

    学名: Trillium erectum L.
    分類: メランチウム科 エンレイソウ属
    原産: 北米東側
    花期: 初夏

    濃いエンジ色の花が咲く。花色は白色から薄紫色もある。 草丈は30~40cmほど。

    海外ではレッド・トリリウムや、パープル・トリリウム、ベスルートなどと呼ばれる。

シュロソウ属 Veratrum

  • オオシュロソウ

    オオシュロソウ

    学名: Veratrum maackii Regel var. japonicum (Baker) T.Shimizu
    分類: メランチウム科 シュロソウ属
    原産: 中国 朝鮮半島 日本 サハリン
    花期: 夏

    花茎を伸ばして下から順に花が咲く(総状花序)。また、下の方は茎と葉の付け根からも短い花茎が伸びる。 花は6弁で花弁の付け根が紫色。花色は淡緑色、暗紫色。 葉は幅のある線形で折り目がある。 草丈は60~100cmほど。

    シュロソウとも呼ばれる。 花色が白いものはアオヤギソウで、草丈の大きなムラサキタカネアオヤギソウの花色は紫色と名称は異なるがすべて変種となる。

    自然には山地に自生する。

    多年草

    葉など

ショウジョウバカマ属 Helonias

  • ショウジョウバカマ

    ショウジョウバカマ

    学名: Helonias orientalis (Thunb.) Tanaka
    分類: メランチウム科 ショウジョウバカマ属
    原産: 日本 南千島 サハリン
    花期: 春

    花茎を伸ばしてその先に数個の花が咲く(総状花序)。花弁は6枚で細い。長い雄しべは6本、雌しべは1本。 花色は白色、ピンク、紫色など。 根出葉はロゼット状に伸び、へら形で20~30cmほど。表面にはつやがあってやや厚みもある。 草丈は20~30cmほど。

    低地から高山帯まで広く分布しており、高山帯では雪解け後6~7月に開花する。

    常緑多年草

    色違いなど

    スプリング・エフェメラル

シライトソウ属 Chionographis

  • シライトソウ

    シライトソウ

    学名: Chionographis japonica (Willd.) Maxim.
    分類: メランチウム科 シライトソウ属
    原産: 朝鮮半島 日本
    花期: 夏

    茎を伸ばし、先から数~10数cmほど多数の糸状の花が咲く。 花被は6枚だが2枚は短く4枚が長い。 茎につく線形の葉は苞で、根出葉がロゼットを形成する。葉はサジ形。 草丈は15~50cmほど。

    花被とは、萼と花弁の区別が困難な場合に使う用語で、ユリ科などの花にみられる。

    主に西日本の林にみられるが絶滅危惧種に指定された地域もある。

    山野草として販売されて庭などに植生されていることもある。

    常緑多年草。

    花拡大

植物の分類について

植物の分類についてはDNAなどに基づいた最新の分類:APG IV (Angiosperm Phylogeny Group IV)を使用しています。 また、学名や分類について議論が続いているものについてはBGPlants(研究用植物データベース作成グループ作成: Data-base on the plants kept in the Botanical Garden)の成果であるYListを参考にしています。