ゴマノハグサ科 Scrophulariaceae
ゴマノハグサ科は4,000種を含む。
従来ゴマノハグサ科だった多くの植物がオオバコ科に異動した。また、カルセオラリア科、ハエドクソウ科、サギゴケ科は独立した。
キタミソウ連 Limoselleae
ザルジアンスキア属 Zaluzianskya
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ザルジアンスキア
学名: Zaluzianskya ovata (Benth.) Walp.
分類: ゴマノハグサ科 ザルジアンスキア属
原産: 南アフリカ
花期: 春茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして先に花が咲く。 花径は2cmほど。 花弁は5枚で先が割れている。花弁の裏側が赤紫色をしている。 夜咲きで、昼間は閉じるのを一週間ほど繰り返す。 微香がある。 葉は楕円形または卵形で縁は大きな鋸歯。 草丈は15~20cmほど。
多年草ですが、夏期の高温多湿に弱く一年草扱い。
ジャメスブリテニア属 Jamesbrittenia
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サンブリテニア
学名: Jamesbrittenia hybrida
分類: ゴマノハグサ科 ジャメスブリテニア属
原産: アフリカ
花期: 夏から秋花弁は5裂して咲く。よく枝分かれして先に花が咲く。葉は楕円形で2cmほどで、縁に深い切れ込みがある。 花茎は20cmほどで、横に30~50cmほど広がる。 花色は白色、ピンク、淡紫色、赤色など。
本種は園芸種。
多年草ですが、日本では冬期に枯れることが多く一年草扱い。
ステラ属 Sutera
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バコパ
学名: Sutera cordata (Thunb.) Kuntze
Syn. Sutera diffusus
Syn. Chaenostoma cordatum
分類: ゴマノハグサ科 ステラ属
原産: アフリカ
花期: 春から秋花弁は5裂して縁が丸い。葉の縁は鋸歯。這うように広がる。
ステラとも呼ばれる。またコピアの名称で販売されることもある。 バコパは旧属名がバコパ属 Bacopaだったと誤解されることがあるが、全く無関係。
ゴマノハグサ連 Scrophularieae
モウズイカ属 Verbascum
属名の英語読みでバーバスカムの名称で呼ばれる。
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ムラサキモウズイカ
学名: Verbascum phoeniceum L.
分類: ゴマノハグサ科 モウズイカ属
原産: 中央ヨーロッパ 中央アジア 中国西部
花期: 夏しっかりとした花茎を伸ばして、茎の周囲に下から順に花が咲く(総状花序)。 花弁は5枚で、花色は紫色、ピンク、白色など。 葉は茎の下の方にあって、やや二等辺三角形。 また根出葉はロゼット状になる。
多年草で、冬の間は根出葉をロゼット状にだすだけで、春から初夏にかけて花茎が伸びてくる。
属名の英語読みでバーバスカムや、パープル・マーレインとも呼ばれる。
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ビロードモウズイカ
学名: Verbascum thapsus L.
分類: ゴマノハグサ科 モウズイカ属
原産: ヨーロッパ アフリカ北部
花期: 夏太い花茎を1mほど伸ばし黄色い5弁の花が穂状に咲く。 葉は楕円形で、上の方は小さく、下の方ほど大きくなり50cmを越えることもある。 土際の葉はロゼット状で上に向いて伸び、長くなると下垂する。 全体に白い産毛に覆われているため、葉は銀緑色にみえる。
明るい開けた場所を好むため、都会では大きな道路の脇などに自生している場合もある。
海外ではマーレインと呼ばれる。また世界の温帯域に広く帰化しているため多様な名称で呼ばれている。
2年生植物。
フジウツジ連 Buddlejeae
フジウツギ科 Buddlejaceaeまたはマチン科 Loganiaceaeでしたが異動した。
ゴンフォスティグマ属 Gomphostigma
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ゴンフォスティグマ
学名: Gomphostigma virgatum Baill.
分類: ゴマノハグサ科 ゴンフォスティグマ属
原産: 南アフリカ ジンバブエ
花期: 春から秋茎先に近い茎と葉の付け根(葉腋)に花が咲く。花弁は4裂して全開する。芳香がある。花は10~15mmほどで、花柄は2cmほど。 葉は幅の狭い被針形で、白い産毛があるシルバーリーフ。葉は向かい合ってつく(対生)。 茎には4陵がある。
生息地は川沿いで水を好む。
gomphosがカニを意味し、stigmaは雌しべで、雌しべが2つに分かれる様から名前が付けられた。
常緑低木。株立ちしてよく枝分かれする。樹高は2mほどにもなる。
剪定すれば高さを抑えられる。
フジウツギ属 Buddleja
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ブッドレア
学名: Buddleja davidii Franch
分類: ゴマノハグサ科 フジウツギ属
原産: 中国 日本の秩父でも見つかっている
花期: 夏大きな房のような花が咲く。花は茎頂に円錐形のように咲く(円錐花序)。 また、茎と葉の付け根(葉腋)からも花穂を伸ばす。 葉は楕円形で30cmほどにもなる。
和名はフサフジウツギ。
落葉低木。樹高は大きいと3mにもなる。
本種は外来生物法の生態系被害防止外来種(旧称:要注意外来生物)に指定されている。
生態系被害防止外来種リスト (環境省) -
ブッドレア・クリスパ
学名: Buddleja crispa Benth.
分類: ゴマノハグサ科 フジウツギ属
原産: アフガニスタン~ブータン
花期: 夏枝先または枝と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして小さな花が円錐状に集まって咲く。 葉は被針形で向き合ってつく(対生)、表面には産毛がありシルバーリーフ。
落葉低木。樹高は大きくなると3.5mほど。
ヘミメリス連 Hemimerideae
アロンソア属 Alonsoa
ベニコチョウ属とも呼ばれる。
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アロンソア
学名: Alonsoa meridionalis Hort. ex Vilmorin
Syn. Alonsoa grandiflora
Syn. Alonsoa incisifolia
Syn. Alonsoa warscewiczii
分類: ゴマノハグサ科 アロンソア属
原産: メキシコ、ペルー、チリ
花期: 初夏から秋花弁は1枚の巻きスカートの様で、先が大きく5裂する。 花は茎先や、茎と葉の付け根(葉腋)に花柄を伸ばして咲く。 花色は赤色、ピンク、オレンジ色など。 葉は卵形で縁が鋸歯、葉脈がハッキリつく。 草丈は60~80cmほど。
花期は長いが盛夏には咲かない。
ディアスキア属 Diascia
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ディアスキア
学名: Diascia barberae Hook.f.
分類: ゴマノハグサ科 ディアスキア属
原産: 南アフリカ
花期: 夏から秋茎を伸ばして唇状の花が咲く。花弁は4枚。雄しべの葯が黄色い。 花弁の背中に2本の距がある。 花色は白色、ピンク、オレンジ色など。 葉は被針形で向き合って付く(対生)。 草丈は20~50cmほど。
基本的には一年草。
ネメシア属 Nemesia
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ネメシア
学名: Nemesia caerulea Hiern
分類: ゴマノハグサ科 ネメシア属
原産: 南アフリカ
花期: 春から秋リナリアに似ているが、ティアラのような3つの切れ目がある花弁が特長。
宿根ネメシアは多年草で、N. denticulataも含め園芸種です。
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ネメシア・ケイランサス
学名: Nemesia cheiranthus E.Mey. ex Benth.
分類: ゴマノハグサ科 ネメシア属
原産: 南アフリカ
花期: 春から秋ネメシアと見た目が異なるが、花弁の構成は同一なのがわかる。下向きの花弁は同一、上向きの花弁が細くなっているだけ。
シューティングスターやマスカレードの名称で流通している。
一年草。
エレモフィラ属 Eremophila
ハマジンチョウ科でしたが、ゴマノハグサ科に移動しました。
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エレモフィラ・ニベア
学名: Eremophila nivea Chinnock
分類: ゴマノハグサ科 エレモフィラ属
原産: オーストラリア西部
花期: 春から初夏銀色の細い枝葉を楽しむ観葉植物。淡紫色の筒状花が咲く。
常緑低木。樹高は1~2m
植物の分類について
植物の分類についてはDNAなどに基づいた最新の分類:APG IV (Angiosperm Phylogeny Group IV)を使用しています。 また、学名や分類について議論が続いているものについてはBGPlants(研究用植物データベース作成グループ作成: Data-base on the plants kept in the Botanical Garden)の成果であるYListを参考にしています。