タデ科 Polygonaceae
タデ科は800種を含む。ソバも属する。
イブキトラノオ属 Bistorta
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イブキトラノオ
学名: Bistorta officinalis Delarbre ssp. japonica (H.Hara) Yonek.
Syn. Polygonum bistorta auct. non L.
分類: タデ科 イブキトラノオ属
原産: ユーラシア大陸
花期: 夏小さな粒状にみえる花が穂状に咲く。花色はピンクや白色。茎葉は小さく節状に茎を抱く。根出葉は、被針形で大きい。 草丈は30~50cmほど。
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ペルシカリア
学名: Bistorta amplexicaulis (D. Don) Greene
Syn. Persicaria amplexicaulis
分類: タデ科 イブキトラノオ属
原産: ヒマラヤ
花期: 秋小さな粒状にみえる花が穂状に咲く。葉は幅の狭いハート形で茎を抱く。 草丈は40~100cmほど。
ペルシカリアは、以前 属したイヌタデ属を英語読みしたもの。
イヌタデ属 Persicaria
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イシミカワ
学名: Persicaria longiseta (Bruijn) Kitagawa
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: 東アジア
花期: 夏蔓を伸ばして先や丸い托葉に数個の花が穂状に咲く。花は緑色で先がほんのわずか開くだけ。大きさは1~2mmほど。花穂は1~2cmほど。 花冠は無く、花弁に見えるのは萼。 萼は受粉すると次第に大きくなると同時に多肉質に変わり紫色になって熟す。種は萼の中に黒いそう果。
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イヌタデ
学名: Persicaria perfoliata (L.) H.Gross
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: 東南アジア
花期: 夏小さな赤い粒のような花が茎に沿って咲く(穂状花序)。葉は細い楕円形で、向き合ってつく(対生)。 草丈は20~30cmほど。
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ウナギツカミ
学名: Persicaria sagittata (L.) H.Gross
Syn. Polygonum sagittatum L. var. sibiricum Meisn.
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: アジア 北アメリカ
花期: 夏から秋蔓状の茎を伸ばして、小さな花が数個集まって咲く。 花弁は5枚。 葉は矢尻型。 茎には短い逆棘がある。
別名アキノウナギツカミ。
湿地を好むが道の脇などにも自生している。
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オオイヌタデ
学名: Persicaria lapathifolia (L.) Delarbre var. lapathifolia
Syn. Polygonum lapathifolium L.
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: 不明
花期: 夏花茎を伸ばし先に穂状花序の花が咲く。花色は白色または淡いピンク。 花は茎先や、茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして咲く。 花は2~3mmで小さく、花弁にみえるのは萼で花弁は無い。 草丈は50~80cmほど。
空き地や草原に生えている。
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オオケタデ
学名: Persicaria orientalis (L.) Spach
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: インド 東南アジア 中国
花期: 夏花茎を伸ばしてよく枝分かれして、穂状花序の花が咲く。 花弁は5枚。やや枝垂れるようにみえる。 花色はピンクや白色など。 葉は20~30cmほどもあり、卵形またはハート形で互い違いにつく(互生)。 また茎と葉の付け根には節ができる。 草丈は2mほど。
元々薬草として導入されたものが野生化している。
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サクラタデ
学名: Persicaria macrantha (Meisn.) Haraldson ssp. conspicua (Nakai) Yonek.
Syn. Polygonum conspicuum (Nakai) Nakai
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: 朝鮮半島 日本
花期: 夏から秋花茎を伸ばし先に総状花序の花が咲く。 花は小さな4~5mmほどで花弁は5枚、雄しべが長い。 葉は楕円形で先が尖る。 葉柄は茎を抱くように節ができる。 草丈は30~100cmほど。
道の脇に咲いていた。 自然には湿地を好む。
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シロバナサクラタデ
学名: Persicaria japonica (Meisn.) Nakai ex Ohki
Syn. Polygonum japonicum Meisn.
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: 東アジア 日本 中国 朝鮮半島など
花期: 夏から秋花茎を伸ばし先に総状花序の花が咲く。 花は小さな4~5mmほどで花弁は5枚、雄しべが長い。 葉は楕円形で先が尖る。 草丈は30~100cmほど。
庭に植えられていた。
自然には湿地を好む。
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ツルソバ
学名: Persicaria chinensis (L.) H.Gross
Polygonum umbellatum (Houtt.) Koidz.
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: 東アジア
花期: 夏から秋花茎を伸ばし先に小さな花が数個咲く。 花は小さな4~5mmほどで花弁は5枚。 葉は被針形で互い違いにつく(互生)。また葉の付け根に節ができる。 草丈は40~80cmほど。
庭に植えられていた。
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ヒメツルソバ
学名: Persicaria capitat
Syn. Cephalophilon capitatum, Polygonum capitatum
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: ヒマラヤ
花期: 初夏から秋小さなピンクの花が丸く集まって咲く総状花序。花は8-10mm。冬は葉が紅葉する。
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ママコノシリヌグイ
学名: Persicaria senticosa (Meisn.) H.Gross
Syn. Truellum japonicum Houtt.
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: 中国 台湾 朝鮮半島 日本 ロシア
花期: 夏茎先に数個の花が咲く。花弁は5枚で全体は白いが、花弁の先がピンク。葉はやや三角形のハート形で、長い葉柄があり根元に小さい葉がある(托葉)。 葉は互い違いにつく(互生)。 茎や葉柄、葉の裏に細い棘が多数ある。 つる性で、1~2mほど伸びる。周囲のものに棘でからみついていく。
道端などに自生する。
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ミズヒキ
学名: Persicaria virginiana (L.) Gaertn.
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: 北アメリカ東部
花期: 夏から秋花茎を伸ばし小さな粒状の花が咲く。花は上側が赤で、下半分が白い。花は茎頂か、茎と葉の付け根(葉腋)から伸びた花茎につく。 花茎は40~80cmほど。 葉は広楕円形で、互い違い(互生)につく。時期によっては“ハの字”状の黒い模様が入ることがある。
道端などに自生する。
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ミゾソバ
学名: Persicaria thunbergii (Siebold et Zucc.) H.Gross
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: 東アジア
花期: 夏から秋小さな5弁の白い花が咲く。花弁の先がピンク。 葉はやや三角形のハート形で縁がへこんでいるところがある。 草丈は40~100cmほど。
花弁にみえるのは実は萼で、厳密には花弁はない。
水路の中に咲いていた。
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ヤナギタデ
学名: Persicaria hydropiper (L.) Delarbre
分類: タデ科 イヌタデ属
原産: オーストラリア ニュージーランド 温帯域のアジア、ヨーロッパ、北アメリカに分布
花期: 夏から秋細い花茎を伸ばし枝垂れるように小さな白い花が咲く。 花茎は茎頂や茎と葉の付け根(葉腋)にできる。 葉は幅の狭い被針形で、葉柄が節のように茎についている。 草丈は40~70cmほど。
水辺に咲く。
葉をすり潰し、酢で伸ばしたものをタデ酢として、鮎の塩焼きのつけたれに利用される。
「蓼喰う虫も好きずき」の諺は本種を指す。
ソバカズラ属 Fallopia
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イタドリ
学名: Fallopia japonica (Houtt.) Ronse Decr. (1988)
分類: タデ科 ソバカズラ属
原産: 東アジア 日本 中国 朝鮮半島
花期: 夏白い小さな花が咲く。茎と葉の基部(葉腋)から花茎を伸ばし、円錐花序の花が咲く。 雌雄異株。 写真は雌花。 草丈は1~1.5mほど。 茎は竹のように中空で節もある。
道の脇などに自生している。
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ツルドクダミ
学名: Fallopia multiflora (Thunb.) Haraldson
Syn. Polygonum multiflorum Thunb.
Syn. Pleuropterus multiflorus (Thunb.) Turcz. ex Nakai
分類: タデ科 ソバカズラ属
原産: 中国
花期: 秋蔓を伸ばして、茎と葉の付け根(葉腋)に円錐花序の小さな花が咲く。 葉はハート形。 花後、ハート形の実ができる。
ダイオウ属 Rheum
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ルバーブ
学名: Rheum rhabarbarum L.
分類: タデ科 ダイオウ属
原産: シベリア南部
花期: 夏太い花茎を伸ばして枝分かれして小さな4~6mmほどの花が多数咲く。花弁は無く萼と雄しべと雌しべのみ。ギシギシの花によく似る。 蕾は赤い粒状。 葉は根出葉で放射状に広がる。葉柄が長くて赤く、大きなハート形の葉。 草丈は60~160cmほど。
写真は春期の蕾の状態。
ヨーロッパでは野菜として利用されている。フキのように葉柄を食用にする。 酸味が強いため砂糖などを加えてジャムなどにして食べる。
庭に植えられていた。耐寒性は強いが暑さに弱い。
多年草。
タデ属 Polygonum
広義のタデ属 Polygonumは複数の属に分割され、現在はミチヤナギ属 Polygonumと呼ばれる。
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ミチヤナギ
学名: Polygonum aviculare L. ssp. aviculare
Syn. Polygonum heterophyllum Lindm.
分類: タデ科 タデ属
原産: 北半球 温帯から亜熱帯に分布
花期: 夏小さな2mmほどの花が咲く。花は咲き始めは白色で、次第にピンクに変わる。 花弁の中央が緑色。 花は茎と葉の付け根(葉腋)から数個咲く。 花弁にみえているのは萼で、5裂している。 受粉すると萼が閉じて濃いピンクになって実ができる。 葉は2~3cmほどで幅の狭い線形または卵形。 草丈は20~40cmほど。
道の端などに自生している。
ミューレンベキア属 Muehlenbeckia
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ワイヤープランツ
学名: Muehlenbeckia complexa (A.Cunn) Meisn.
分類: タデ科 ミューレンベキア属
原産: ニュージーランド
花期: 夏赤い茎に小さな丸い葉がついている。蔓を伸ばして這うように広がる。 主に観葉植物として利用されるが、小さな白い花が咲く。
プランターなどに植えて室内のインテリアにしたり、花壇に植えていたりされる。
蔓は長いと5mにもなる。
植物の分類について
植物の分類についてはDNAなどに基づいた最新の分類:APG IV (Angiosperm Phylogeny Group IV)を使用しています。 また、学名や分類について議論が続いているものについてはBGPlants(研究用植物データベース作成グループ作成: Data-base on the plants kept in the Botanical Garden)の成果であるYListを参考にしています。