オオバコ科 Plantaginaceae
オオバコ科は1,700種を含む。
トレニア属 Treniaは、アゼナ科 Linderniaceaeに異動した。
オオアブノメ連 Gratioleae
ゴマノハグサ科 Scrophulariaceaeから異動した。
オタカンサス属 Otacanthus
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オタカンサス
学名: Otacanthus azureus (Linden) Ronse
Syn. Otacanthus caeruleus
分類: オオバコ科 オタカンサス属
原産: ブラジル
花期: 夏から秋細い筒状の先が大きく2枚の花弁に分かれる。花弁は2.5cmほど。下側の花弁の中央が白い。 葉は卵形で向き合って付く(対生)。 草丈は40cmくらいですが、大きくなると1mを越える。
ブルーキャッツアイやブラジリアンスナップドラゴンとも呼ばれる。
多年草。
スコパリア属 Scoparia
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スコパリア
学名: Scoparia montevidensis (Spreng.) R.E.Fr.
分類: オオバコ科 スコパリア属
原産: メキシコ~アルゼンチン
花期: 夏4弁の花が咲く。花は茎と葉の付け根(葉腋)から長い花柄を伸ばして先に咲く。花の基部には毛が生えている。 花色は黄色や水色など。 草丈は20~30cmほど。
サントリーフラワーズが、リトルチュチュなどの商品名で販売している。
メカルドニア属 Mecardonia
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メカルドニア
学名: Mecardonia procumbens 'Gold Flake'
分類: オオバコ科 メカルドニア属
原産: アメリカ大陸
花期: 夏から秋4弁の花が咲く。花茎をよく枝分かれさせ、茎先に花が咲く。花色は白色や黄色など。 花は小さなビオラに似ている。 葉は卵形で縁が鋸歯。 草丈は10~15cmほどで、こんもりと盛り上がるように広がる。
プランターなどに植えられている。釣り鉢に植えると垂れ下がりながら伸びていく。
キンギョソウ連 Antirrhineae
ゴマノハグサ科 Scrophulariaceaeから異動した。
キリカズラ属 Maurandya
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アサリナ
学名: Maurandya barclayana Auct.
Syn. Asarina barclayana
分類: オオバコ科 キリカズラ属
原産: メキシコ
花期: 夏から秋ラッパ状で、花弁が5裂し、唇状にみえる。一番下の花弁の根元には盛り上がった2本線がある。 葉はハート形で、表面にはツヤがある。 蔓性多年草で、朝顔のように行燈仕立てにすることが多い。
和名は、ツタバキリカズラ。旧属名のアサリナで流通している。
M. scandensは花色がピンクまたは淡い紫色で木立性。
サントリーの改良品種はグラリオの商品名で販売されている。葉の縁が鋸歯。
キンギョソウ属 Antirrhinum
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キンギョソウ
学名: Antirrhinum majus L.
分類: オオバコ科 キンギョソウ属
原産: 地中海沿岸
花期: 春から初夏、秋から春金魚の尾鰭のように湾曲した花弁が花茎に沿って咲く。
多年草。
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キンギョソウ・アールグレイ
学名: Antirrhinum pulverulentum 'Earl Grey'
分類: オオバコ科 キンギョソウ属
原産: スペイン
花期: 春枝先に花が咲く。花色は白色で淡い紫色のストライプがみられる。 葉は卵形でシルバーリーフ。 草丈は10~15cmほどで広がるように茂る。
紅茶のアールグレイのような香がある。
伸びすぎた枝を切り戻すと新芽がでてくる。
常緑低木。
ツタバウンラン属 Cymbalaria
マツバウンラン属 Nuttallanthus
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マツバウンラン
学名: Nuttallanthus canadensis (L.) D.A.Sutton
Syn. Linaria canadensis (L.) Dum.Cours.
分類: オオバコ科 マツバウンラン属
原産: 北アメリカ
花期: 春から初夏リナリアに似た淡紫色の花が総状花序で咲く。花は10mmほど。草丈は30~60cm。葉は花の下の方にあって、細長い。
道端に生えている。
リナリア属 Linaria
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リナリア
学名: Linaria
分類: オオバコ科 リナリア属
原産: ヨーロッパ
花期: 冬から春キンギョソウの花に似ている。花は小さい。葉は細い。
園芸用に販売されているものは、L. bipartitaやL. maroccanaやそれら雑種。
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リナリア
学名: Linaria vulgaris Mill.
分類: オオバコ科 リナリア属
原産: ヨーロッパ
花期: 夏キンギョソウの花に似ている。花弁の付け根に色の濃いところがある。 葉は線形で細い。 草丈は30~40cmほど。
道の脇や、空き地などに自生して野生化している。
和名はホソバウンラン。
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リナリア・プルプレア
学名: Linaria purpurea (L.) Mill.
分類: オオバコ科 リナリア属
原産: イタリア
花期: 春から夏常緑多年草のリナリア。花はリナリアよりも小さく10mmほど。草丈は80~100cmほどで背が高い。 葉はリナリアと同じで幅が細く、4~5cmほど。
宿根リナリアとも呼ばれる。
クワガタソウ連 Veroniceae
ゴマノハグサ科 Scrophulariaceaeから異動した。
クガイソウ属 Veronicastrum
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エゾクガイソウ
学名: Veronicastrum sibiricum (L.) Pennell var. yezoense (H.Hara) T.Yamaz.
分類: オオバコ科 クガイソウ属
原産: 中国 朝鮮半島 日本
花期: 夏細い円錐状の花穂に小さな薄紫色の花が咲く(円錐花序)。 花茎は茎頂と、茎と葉の付け根(葉腋)からも何本も伸びる。 花のすぐ下の葉は4~8枚が輪生し、それぞれは幅の狭い卵形。 草丈は80~120cmほど。
クガイソウが花茎を一本だけ伸ばすのに対して、エゾクガイソウは何本も伸ばし、上に向かって伸びる。
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クガイソウ
学名: Veronicastrum japonicum (Nakai) T.Yamaz.
分類: オオバコ科 クガイソウ属
原産: 中国 朝鮮半島 日本
花期: 夏細い円錐状の花穂に小さな薄紫色の花が咲く(円錐花序)。 花はやや枝垂れる。 花色には白色もある。 花のすぐ下の葉は4~8枚が輪生し、それぞれは幅の狭い卵形。 草丈は80~120cmほど。
クワガタソウ属 Veronica
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オオイヌノフグリ
学名: Veronica persica Poir.
分類: オオバコ科 クワガタソウ属
原産: ヨーロッパ
花期: 春青い8~10mmほどの小さな花が空き地や道路の端で咲いている。周囲に他の植物が共生すると日光を求めて花茎が立ち上がって上に伸びる。
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カワヂシャ
学名: Veronica undulata Wall.
分類: オオバコ科 クワガタソウ属
原産: アジア
花期: 初夏から秋白い4裂した小さな花弁の花が総状花序で咲く。葉は長く縁が鋸歯で、厚みは薄く柔らかい。
用水路脇に自生していた。
外来種のオオカワヂシャ V. anagallis-aquaticaの広がりにより、環境省のレッドブックで準絶滅危惧種に指定されている。
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コテングクワガタ
学名: Veronica serpyllifolia L. ssp. serpyllifolia
分類: オオバコ科 クワガタソウ属
原産: ヨーロッパ
花期: 夏茎先または茎と葉の付け根(葉腋)に花は咲く。花は5mmほどで、4裂し下側が小さく上側に青い線がある。 葉は卵形または楕円形で小さな鋸葉がある。葉はやや厚みがある。 茎には腺毛がある。葉にも少し腺毛がある。 茎は分枝して立ち上がる。 草丈は8~20cmほど。
軒下に生えていた。
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タチイヌノフグリ
学名: Veronica arvensis L.
分類: オオバコ科 クワガタソウ属
原産: アフリカ アジア ヨーロッパ
花期: 春草丈が10~15cmほどで、三角形の細い葉が輪生している。その葉に隠れるように茎頂に近いところに2mmほどの小さな4弁の青い花が咲く。 茎の下の方には縁が丸い鋸歯になった丸葉が対生している。
空き地や道路の端で咲いている。
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トウテイラン
学名: Veronica ornata Monjuschko
Syn. Pseudolysimachion ornatum (Monjuschko) Holub
分類: オオバコ科 クワガタソウ属
原産: 日本固有種
花期: 夏釣鐘状の花先が4裂して咲く。雄しべが長い。 花茎を伸ばして穂状に下から順に花が咲く(総状花序)。 葉は長楕円形。 全体に白い産毛に覆われていてシルバーリーフ。 草丈は40~50cmほど。
自然には中国地方から近畿地方の日本海沿いに生息している。
近縁種に、草丈が若干低く、葉も短めのヒメトウテイランもある。
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フラサバソウ
学名: Veronica hederifolia L.
分類: オオバコ科 クワガタソウ属
原産: ヨーロッパ
花期: 春青い4~5mmほどの4弁の花。色は青く。花弁に青紫色の筋がある。葉には長い毛が生えている。
道端に自生している。
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ベロニカ・ゲンティアノイデス
学名: Veronica gentianoides Vahl
分類: オオバコ科 クワガタソウ属
原産: トルコ~イラン
花期: 初夏茎を伸ばして下から順に花が咲く(総状花序)。花弁は4枚で、花色は水色。 葉は被針形で皮質、茎葉は互い違いにつく(互生)で、根出葉はロゼット状になる。 草丈は30~40cmほど。
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ベロニカ・ペダンクラリス
学名: Veronica peduncularis M.Bieb.
分類: オオバコ科 クワガタソウ属
原産:
花期: 春青い4弁の花が咲く。花は10~15mmほど。2本の雄しべがよく目立つ。 葉は対生し、縁が鋸歯。 葉の色が気温が低いと黒紫色で暖かくなると緑色に変わっていくので葉色も楽しめる。 這うように広がり、草丈は10~15cmほど。グランドカバーとして利用される。
ベロニカ・オックスフォードブルーの名前で流通している。
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ムシクサ
学名: Veronica peregrina L.
分類: オオバコ科 クワガタソウ属
原産: アメリカ大陸
花期: 初夏淡い青紫色の3~4mmほどの4弁の花。葉は細い。草丈は10~20cmほど。湿ったところを好み、田んぼや畑などで自生している。
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ルリトラノオ
学名: Veronica spicata L.
分類: オオバコ科 クワガタソウ属
原産: ヨーロッパ
花期: 夏茎頂に花穂をつける。花は小さい。葉は被針形で向き合ってつく(対生)。
本種は、写真のような矮性種や、草丈が高く花穂が大きい園芸種など多様。
写真は矮性種で、草丈10~15cmほど。ヒメルリトラノオの名称で流通している。
ヘーベ属 Hebe
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ヘーベ
学名: Hebe speciosa (A.Cunn) J.C.Andersen
分類: オオバコ科 ヘーベ属
原産: ニュージーランド
花期: 夏から秋枝先に2つの花茎を伸ばして小さな花が多数咲く(総状花序)。 一つの花は10mm未満で漏斗状になっており先が4裂する。 雄しべが長い。 花色は白色、ピンク、紫色など。 葉は卵形でやや長いものもあり肉厚で向かい合ってつく(対生)。
ベロニカ・グレースの名称で品種登録され流通しているようだ。
多数の園芸種がある。
常緑低木。樹高は1~2mほど。
ジギタリス連 Digitalideae
ゴマノハグサ科 Scrophulariaceaeから異動した。
エリヌス属 Erinus
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イワカラクサ
学名: Erinus alpinus L.
分類: オオバコ科 エリヌス属
原産: ヨーロッパ
花期: 晩春から初夏10cmほどの花茎の先に小さな花が数個咲く。 花は1cmほどで5裂して、花弁の先が凹んでいてサクラに似ている。 花色はピンクや薄紫色など。 葉は根出葉のみでロゼット状に環を広げる。
高地に自生するため高温多湿が苦手。
庭に植生されていた。
多年草。
ジギタリス属 Digitalis
ジャコウソウモドキ連 Cheloneae
ゴマノハグサ科 Scrophulariaceaeから異動した。
イワブクロ属 Penstemon
北アメリカや東アジアを中心に250種ある。
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ペンステモン
学名: Penstemon digitalis 'Husker Red'
分類: オオバコ科 イワブクロ属
原産: 北アメリカ東部 カナダ 合衆国
花期: 夏漏斗状の花が総状花序で咲く。花弁の先が唇状になっている。 葉は10~20cmほどの楕円形。花茎は30~80cmほど。
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ペンステモン・ジングルベル
学名: Penstemon barbatus 'Jingle Bells'
分類: オオバコ科 イワブクロ属
原産: 合衆国西部
花期: 夏短い漏斗状の赤い花が咲く。漏斗の先は唇状になっている。 花は茎と葉の付け根(葉腋)から短い花柄を伸ばして数個咲く。 葉は針形で向かい合ってつく(対生)。
本種は園芸種。
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ペンステモン・エレクトリックブルー
学名: Penstemon heterophyllus 'Electric Blue'
分類: オオバコ科 イワブクロ属
原産: 合衆国カリフォルニア州
花期: 春短い漏斗状の花が咲く。花色は青色。 花は茎と葉の付け根(葉腋)から短い花柄を伸ばして数個咲く。 葉は針形で向かい合ってつく(対生)。
本種は園芸種。
ケロネ属 Chelone
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ケロネ
学名: Chelone lyonii Pursh
分類: オオバコ科 ケロネ属
原産: 北アメリカ
花期: 晩夏茎頂や茎と葉の付け根(葉腋)に数個の花が咲く。 花はほんの少ししか開かない。おちょぼ口のよう。 葉は卵形または被針形で、鋸歯、向かい合ってつく(対生)。 草丈は60~120cmほど。
和名はジャコウソウモドキ。ケロネは属名で、小種名のlyoniiからリオンやスピードリオンとも呼ばれる。
多年草。
アンゲロニア属 Angelonia
ゴマノハグサ科 Scrophulariaceaeから異動した。
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アンゲロニア
学名: Angelonia angustifolia Benth.
分類: オオバコ科 アンゲロニア属
原産: 中央アメリカ
花期: 夏花茎を伸ばし、葉腋から花柄を伸ばして花が咲く。花は浅い筒状花が5裂する花が咲く。下向きの1枚が唇状にみえる。 草丈は原種は1mほどになるが、販売されているものは40~50cmほど。
A. salicariifoliaとの交配による園芸種が流通している。
オオバコ属 Plantago
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オオバコ
学名: Plantago asiatica L.
分類: オオバコ科 オオバコ属
原産: 東アジア 日本 中国 朝鮮半島
花期: 夏短い茎を伸ばして穂状の花が咲く。葉はへら形で、ハッキリと筋があり、ロゼット状に広がる。
道の端や空き地などに自生する。
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ヘラオオバコ
学名: Plantago lanceolata L.
分類: オオバコ科 オオバコ属
原産: ヨーロッパ
花期: 初夏三角錐またはラグビーボールのような基部から白い雄しべが下から順に咲きあがる。花茎は長く30~50cm。葉は細長くロゼット上に広がる。
本種は外来生物法の生態系被害防止外来種(旧称:要注意外来生物)に指定されている。
生態系被害防止外来種リスト (環境省)
植物の分類について
植物の分類についてはDNAなどに基づいた最新の分類:APG IV (Angiosperm Phylogeny Group IV)を使用しています。 また、学名や分類について議論が続いているものについてはBGPlants(研究用植物データベース作成グループ作成: Data-base on the plants kept in the Botanical Garden)の成果であるYListを参考にしています。