アカバナ科 Onagraceae
アカバナ科は600種を含む。
アカバナ亜科 Onagroideae
アカバナ属 Epilobium
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アカバナ
学名: Epilobium pyrricholophum Franch. et Sav.
分類: アカバナ科 アカバナ属
原産: 朝鮮半島 日本 ロシア
花期: 夏小さな8mmほどのピンクの花が咲く。花弁は4枚で、先に切れ込みがある。 葉は被針形で、互生するが、花の近くは対生する。 草丈は60cmほど。
雄しべの柱頭は棍棒状。
花の下に細長い実ができ、それが放射状に数枚に割れて、中に砂粒ほどの黒い種が入っている。 種には綿毛がついているので、白い綿毛がたくさんついているように見える。
アカバナは以前は赤葉菜と書いていて、花が赤い訳ではなく、紅葉する姿が名前の由来と言われている。
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オオアカバナ
学名: Epilobium hirsutum L.
分類: アカバナ科 アカバナ属
原産: ヨーロッパ アジア 北アメリカ
花期: 夏ピンクの4弁の花が咲く。大きさは2~3cmほど。花弁には先に切れ込みがある。 葉は卵形で、互生するが、花の近くは対生する。 草丈は40~150cmほど。
雄しべの柱頭は4裂する。
花の下に細長い実ができ、それが放射状に数枚に割れて、中に砂粒ほどの黒い種が入っている。 種には綿毛がついているので、白い綿毛がたくさんついているように見える。
国内では福島県や佐渡の一部、青森県など極限られた地域でみられる。
青森では道の脇や河原に咲いていた。
サンジソウ属 Clarkia
クラーキア属やゴデチア属とも呼ばれる。
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ゴデチア
学名: Clarkia amoena (Lehm.) A.Nels. & J.F.Macbr
Syn. Godetia amoena
分類: アカバナ科 アカバナ属
原産: 朝鮮半島 日本 ロシア
花期: 夏茎先に数個の花が集まって咲く(散形花序)。 花色はピンク、赤色など。 葉は狭卵形で互い違いにつく(互生)。
切り花で見かける。
以前、Godetia属だったのでその名前で流通している。
一年草。草丈は90cmほどにもなるが、矮化剤で低くまとめている場合もある。
フクシア属 Fuchsia
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フクシア
学名: Fuchsia hybrida
分類: アカバナ科 フクシア属
原産: チリ南部からアルゼンチン
花期: 春から秋萼片 4枚が開いて、中から花弁が現れる。雄しべ、雌しべが長い。萼も花弁も楽しめる。花色も多い。
ホクシアとも呼ばれる。
落葉低木
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フクシア・トリフィラ
学名: Fuchsia triphylla L.
分類: アカバナ科 フクシア属
原産: カリブ海 ハイチ ドミニカ
花期: 春から秋花茎の先に数個の花が咲く(総状花序)。花は細い漏斗状の萼の先に4弁の小さな花が咲く。萼片も4裂する。 花弁は萼に包まれたようになるので細い萼の方が目にとまる。 葉は卵形で向き合ってつき(対生)、葉裏や葉柄がやや赤い。
花色は赤色、オレンジ色、ピンクなど。
落葉低木
マツヨイグサ属 Oenothera
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エノテラ・バーシカラー
学名: Oenothera versicolor Lehm.
分類: アカバナ科 マツヨイグサ属
原産: 北アメリカ
花期: 夏茎先や茎と葉の付け根(葉腋)に花が咲く。花弁は8枚で重なっている。花色はオレンジ色。花は2~3cmほど。 葉は被針形で葉柄は無い。縁に小さな鋸歯がある。 草丈は30~40cmほど。
オレンジ月見草とも呼ばれる。
エノテラ(オエノテラ)は属名の英語読み。
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エノテラ・フルティコサ
学名: Oenothera fruticosa 'African Sun'
分類: アカバナ科 マツヨイグサ属
原産: 北アメリカ
花期: 夏茎先に花が咲く。花弁は4枚。葉は狭卵形。 写真は園芸種のアフリカンサン。這うように伸びる。
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オオマツヨイグサ
学名: Oenothera glazioviana Micheli
Syn. Oenothera erythrosepala Borbas
分類: アカバナ科 マツヨイグサ属
原産: 北アメリカ
花期: 夏から秋4弁の7cmほどの花。茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして茎頂に咲く。夜に咲き、翌日には萎む。草丈は80~120cmほど。 大きくなると枝分かれする。
道端や空き地に自生している。
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コマツヨイグサ
学名: Oenothera laciniata Hill
分類: アカバナ科 マツヨイグサ属
原産: 北アメリカ
花期: 初夏から秋4弁の3cmほどの花。茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして茎頂に咲く。夜に咲き、翌日には萎む。葉には切れ込みがあり、波のようにウェーブしている。 草丈は20~40cmほどで倒れて地面を這うようにする。
道端や空き地に自生している。
本種は外来生物法の生態系被害防止外来種(旧称:要注意外来生物)に指定されている。
生態系被害防止外来種リスト (環境省) -
ハクチョウソウ
学名: Oenothera lindheimeri (Engelm. & A.Gray) W.L.Wagner & Hoch
Syn. Gaura lindheimeri
分類: アカバナ科 マツヨイグサ属
原産: 北アメリカ
花期: 初夏から秋4弁の花。花の形がチョウチョに見える。花色は白色やピンクなど。草丈は50~100cm。
ガウラ属 Gauraでしたが、マツヨイグサ属 Oenotheraに変わりました。
旧属名のガウラの名前で流通している。
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ヒナマツヨイグサ
学名: Oenothera perennis L.
分類: アカバナ科 マツヨイグサ属
原産: 北アメリカ
花期: 夏4弁の10~20mmほどの小さな花が咲く。花は花茎と葉の付け根(葉腋)に咲く。マツヨイグサの多くが夜咲きなのに対して、この花は昼間に咲く。 根出葉はロゼット状で、葉は倒被針形または狭卵形。 花茎につく葉も倒被針形または狭卵形で、互い違いに付く(互生)。 草丈は10~30cmほど。
多年草。庭に植生されていた。
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ヒルザキツキミソウ
学名: Oenothera speciosa Nutt.
分類: アカバナ科 マツヨイグサ属
原産: メキシコ
花期: 夏4弁の4~5cmの花。ピンクの花が上向きに咲く。
園芸用に導入されたものが逃げ出して道の端などで咲いている。
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マツヨイグサ
学名: Oenothera stricta Ledeb. ex Link
Syn. Oenothera odorata auct. non Jacq
分類: アカバナ科 マツヨイグサ属
原産: チリ アルゼンチン
花期: 夏4弁の6cmほどの花。茎と葉の付け根(葉腋)から太めの花柄を伸ばして茎頂に咲く。夕方から夜に咲き、翌朝には萎む。 萎むと赤っぽいオレンジ色になる。 根出葉は針形で縁が鋸歯、ロゼット状に広がる。 茎の途中の葉は被針形で葉柄はなく、縁に小さな鋸歯の名残がある。 草丈は30~100cmほど。
全体に産毛が生えている。
道端や空き地に自生している。
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メマツヨイグサ
学名: Oenothera biennis L.
分類: アカバナ科 マツヨイグサ属
原産: 北アメリカ
花期: 初夏から秋4弁の3cmほどの花。葉柄の基部から花茎を伸ばして茎頂に咲く。夜に咲き、翌日には萎む。草丈は20~60cmほど。
アレチマツヨイグサとも呼ばれる。
道端や空き地に自生している。
本種は外来生物法の生態系被害防止外来種(旧称:要注意外来生物)に指定されている。
生態系被害防止外来種リスト (環境省) -
ユウゲショウ
学名: Oenothera rosea L'Her. ex Aiton
分類: アカバナ科 マツヨイグサ属
原産: 北アメリカ南部からメキシコ
花期: 夏4弁のピンクの花が咲く。草丈は20~60cm。
アカバナユウゲショウとも呼ばれる。
ヤナギラン属 Chamerion
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ヤナギラン
学名: Chamerion angustifolium (L.) Holub
Syn. Epilobium angustifolium L.
分類: アカバナ科 ヤナギラン属
原産: 北半球の温帯
花期: 夏花弁は4枚で、下から順に咲く(総状花序)。茎と葉の付け根(葉腋)にも咲く。 花色は薄いピンクから濃いピンクなど。 葉は長楕円形で、互い違いにつく(互生)。葉脈の中央がやや赤色や白色など。 茎もやや赤色などもある。 草丈は50~150cmほど。
花後花柄が膨らみ細長い莢ができる。莢は熟すと放射状に開いて、綿毛の付いた黒い種がとんでいく。
多年草。
植物の分類について
植物の分類についてはDNAなどに基づいた最新の分類:APG IV (Angiosperm Phylogeny Group IV)を使用しています。 また、学名や分類について議論が続いているものについてはBGPlants(研究用植物データベース作成グループ作成: Data-base on the plants kept in the Botanical Garden)の成果であるYListを参考にしています。