マメ科 Fabaceae
マメ科はおよそ2万種を含む。大豆や小豆なども属する。
ジャケツイバラ亜科 Caesalpinioideae
センナ属 Senna
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ハナセンナ
学名: Senna corymbosa (Lam.) H.S.Irwin & Barneby
Syn. Adipera corymbosa (Lam.) Britton & Rose
Syn. Cassia corymbosa Lam.
分類: マメ科 センナ属
原産: ブラジル~アルゼンチン
花期: 晩夏から秋茎と葉の付け根(葉腋)から花柄を伸ばして5弁の黄色い花が咲く。 雄しべの先がカールして葯が茶色い。 葉は偶数羽状複葉で、小葉は披針形。
半耐寒性常緑低木。樹高は0.5~3mほど。
アンデスの乙女の名前で流通している。
ハナズオウ属 Cercis
マメ亜科 Faboideae / ソラマメ亜科 Papilionoideae
インゲン連 Phaseoleae
インゲンマメ属 Phaseolus
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インゲンマメ
学名: Phaseolus vulgaris L.
分類: マメ科 インゲンマメ属
原産: アメリカ大陸
花期: 夏1~1.5cmほどの白い花が咲く。葉は6~15cmほどで大きい。蔓を2~3mほど伸ばす。 細長い莢に包まれた実がなる。 未熟の莢付き豆は、サヤインゲン(莢隠元)として加熱して食用にされる。 完熟した実は白インゲン豆、うずら豆、虎豆など種類によって呼び方が変わる。 こうした白インゲン豆を煮て白餡にする。
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ベニバナインゲンマメ
学名: Phaseolus coccineus L.
分類: マメ科 インゲンマメ属
原産: 中央アメリカ
花期: 夏つるを伸ばして葉柄とつるの間から花茎を伸ばして、数個の蝶型花が咲く。 花色は赤色。 葉は奇数羽状複葉で小葉は3枚。葉は卵形で先が尖っている。葉柄がある。 つるは長いと3mほどで、赤紫色をしている。
20cmほどの大きな莢ができ、秋になると親指ほどの豆が数個できる。 豆は花豆と呼ばれ食用される。豆は黒地に紫色のぶちがある。
クズ属 Pueraria
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クズ
学名: Pueraria lobata (Willd.) Ohwi (1947)
Syn. Pueraria montana (Lour.) Merr. var. lobata (Willd.) Maesen et S.M.Almeida
Syn. Pueraria hirsuta (Thunb.) Matsum.
分類: マメ科 クズ属
原産: 東アジア 日本 中国 朝鮮半島
花期: 晩夏1~1.5cmほどの紫色の花が穂状に咲く。唇の中央が黄色い。 葉は卵形で3枚一組。 太めの硬い蔓を伸ばして、木や屋根を覆うほどに伸ばす。
緑道の木にからまって自生していた。
クズの根を煮て抽出したのが葛粉。
ササゲ属 Vigna
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アズキ
学名: Vigna angularis (Willd.) Ohwi & H.Ohashi
分類: マメ科 ササゲ属
原産: 東アジア
花期: 夏後ろに付く旗弁と、ぐるぐるっと渦を描くような翼弁、翼弁をつなぐ骨弁などで構成される。 花色は黄色が多いが、他の色もある。 葉は卵形の奇数複葉。 受粉するとインゲンマメのような細い莢の実ができる。 草丈は50~80cmほど。 元々は蔓性ですが、蔓の無い品種もある。
豆は赤色のものが餡や赤飯などに利用される他、白色、灰色、黒色などもある。
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ササゲ
学名: Vigna unguiculata (L.) Walp.
分類: マメ科 ササゲ属
原産: アフリカ
花期: 夏花弁は蝶型で、大きな旗弁と、突き出した翼弁が両側に2枚、竜骨弁は翼弁に覆われている。 葉は卵形で、3出複葉。 つる有りとつる無しの品種がある。
受粉するとインゲンマメのような細い莢の実ができる。
豆は赤茶色や、クリーム色、黒色など。豆は赤色のものは、小豆の代わりに赤飯に使われる。小豆は煮ると豆が割れるため、ハレの日の赤飯には縁起が悪いとして代わりにササゲが使われることがある。
ダイズ属 Glycine
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ダイズ
学名: Glycine max (L.) Merr.
分類: マメ科 ダイズ属
原産: 中国東北部 シベリアと推定される
花期: 夏指先ほどの小さな5~6mmの花が咲く。蝶型花が咲く。 花色は白色や薄紫色。 花は茎と葉柄の付け根(葉腋)に数個咲く。 葉は葉柄の長い3出複葉。 草丈は50~60cmほど。
鞘に3つ豆が入っている。未熟な豆を鞘ごと枝豆として食用にする他、完熟した豆は、粉にして黄粉、豆腐や醤油、味噌などの材料にもなる。 また煮豆にしても食べる。 米、麦、トウモロコシに加えて大豆は重要な食材。
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ツルマメ
学名: Glycine max (L.) Merr. ssp. soja (Siebold et Zucc.) H.Ohashi
Syn. Glycine soja Siebold & Zucc.
分類: マメ科 ダイズ属
原産: 中国東北部 朝鮮半島 日本 ロシア極東
花期: 夏つると葉の付け根(葉腋)に数個の花が咲く。旗弁は紫色で幅5mm高さ3mm、翼弁は白色で2mmほど。竜骨弁は翼弁に隠れてみえない。 葉は互い違いについて(互生)、長い葉柄の先に3枚の小葉。 小葉は狭卵形または被針形。 つるは1~4mほど。
ダイズの原種と考えられる。
道端や草原に自生している。
一年草。
デイゴ属 Erythrina
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アメリカデイゴ
学名: Erythrina crista-galli L.
分類: マメ科 デイゴ属
原産: アルゼンチン ウルグアイ パラグアイ ブラジル南部
花期: 夏赤い花が咲く。花は葉が閉じたような蕾が開き、基部から雄しべが伸びる。 葉は卵形で対生する。
公園などに植栽されている。鹿児島県の県木。アルゼンチン、ウルグアイの国花。
落葉低木。樹高は5~8mほど。
ハーデンベルギア属 Hardenbergia
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ハーデンベルギア
学名: Hardenbergia violacea (Schneev.) Stearn
分類: マメ科 ハーデンベルギア属
原産: オーストラリア東部 タスマニア
花期: 春蔓を3mほども伸ばし先に穂状の小さな花を多数咲かせる。葉は二等辺三角形で革質で濃緑色。
常緑蔓性植物。
ホドイモ属 Apios
ヤブマメ属 Amphicarpaea
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ヤブマメ
学名: Amphicarpaea bracteata (L.) Fernald subsp. edgeworthii (Benth.) H.Ohashi var. japonica (Oliv.) H.Ohashi
分類: マメ科 ヤブマメ属
原産: 北アメリカ東部
花期: 秋蔓を伸ばし枝分かれして、蔓と葉の付け根(葉腋)から花茎をだし、数個の花が咲く。 花は15~20mmほどの蝶型花で、旗弁の先が濃い紫色で、翼弁や竜骨弁はやや薄紫色あるいは白色。 葉は長めの葉柄の先に奇数羽状複葉で小葉は3枚。 小葉は卵形で長さ3~6cm、やや菱型。
林や藪の明るい外側に自生している。
花後に大豆のような莢ができ3個の豆が入る。
蔓性一年草。
エニシダ連 Genisteae
エニシダ属 Sytisus
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シロバナエニシダ
学名: Cytisus multiflorus (L'Her.) Sweet
分類: マメ科 エニシダ属
原産: イベリア半島
花期: 春枝分かれして、細長い枝を伸ばして白い10mmほどの小さな蝶形花が並んで穂状に咲く。 花期には葉はなく、散る頃に細くて短い葉がでる。 樹高は3mほどに伸びるが枝が細いため枝垂れる。
落葉低木
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ヒメエニシダ
学名: Cytisus x spachianus
分類: マメ科 エニシダ属
原産: 地中海沿岸
花期: 初夏細長い花茎を1m程度伸ばして、黄色の花を付ける。葉は小さい。
キングサリ属 Laburnum
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キングサリ
学名: Laburnum anagyroides Medik.
分類: マメ科 キングサリ属
原産: ヨーロッパ
花期: 初夏黄色い蝶型花が咲く。花茎は20cmほど。葉は3出複葉。
キバナフジ(黄花藤)とも呼ばれる。
落葉高木。樹高は10mほど。
ヒトツバエニシダ属 Genista
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ゲニスタ
学名: Genista sagittalis L.
分類: マメ科 ヒトツバエニシダ属
原産: 中央ヨーロッパ~南ヨーロッパ
花期: 初夏茎先に蝶型花が集まって咲く。葉は小さい卵形で互い違いにつく(互生)。茎には出っ張る翼がある。 草丈は20~30cmほど。
落葉低木。
クララ連 Sophoreae
イヌエンジュ属 Maackia
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イヌエンジュ
学名: Maackia amurensis Rupr. et Maxim.
分類: マメ科 イヌエンジュ属
原産: 東アジア
花期: 夏枝先に花茎を数本だす。白色または薄黄色に花が多数咲く(総状花序)。 葉は奇数羽状複葉、小葉は卵形で4~7対ある。 キヌサヤエンドウに似た実ができる。
公園に植樹されていた。
落葉高木。樹高は15mほど。
エンジュ属 Styphnolobium
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エンジュ
学名: Styphnolobium japonicum (L) Schott
分類: マメ科 エンジュ属
原産: 中国
花期: 夏白色または薄緑色の花が枝先に集まって咲く(円錐花序)。 花は蝶形で、旗弁の中央が黄色。 葉は奇数羽状複葉で、小葉は楕円形。
公園樹や街路樹として植栽される。このため道を歩いていると足元にたくさんの花が散っているのをみかけることがある。
落葉高木。6~20mほど。
クララ属 Sophora
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クララ
学名: Sophora flavescens Aiton
分類: マメ科 クララ属
原産: アジア オセアニア 太平洋の島々
花期: 夏茎先に多数の花がつき、下から順に咲く(総状花序)。 葉は奇数羽状複葉で、小葉が多い。 草丈は50~150cmほど。
公園や河原などに自生している。
センダイハギ属 Thermopsis
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センダイハギ
学名: Thermopsis lupinoides (L.) Link
分類: マメ科 センダイハギ属
原産: シベリア 日本
花期: 初夏黄色い蝶型花が花茎の下から順に上に咲く(総状花序)。 葉は3枚の小葉からなる3出複葉。 草丈は20~30cmほど。
ムラサキセンダイハギ属 Baptisia
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ムラサキセンダイハギ
学名: Baptisia australis Hort. ex Lehm.
分類: マメ科 ムラサキセンダイハギ属
原産: アメリカ合衆国 中部 南部
花期: 夏葉は3出複葉。花茎を伸ばし総状花序の花が咲く。姿はルピナスにも似るが、むしろフジが枝垂れるのに対して、直立する姿にみえる。
コマツナギ連 Indigofereae
コマツナギ属 Indigofera
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コマツナギ
学名: Indigofera pseudotinctoria Matsum.
分類: マメ科 コマツナギ属
原産: 中国 日本
花期: 夏茎と葉の付け根(葉腋)から3cmほどの花茎を伸ばして5mmほどの花が下から順に咲く。 葉は奇数羽状複葉で小葉は7~13枚。小葉は楕円形。 幹は太くなると灰茶色になる。
落葉小低木。草丈は60~90cmほど。
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ニワフジ
学名: Indigofera decora Lindl.
分類: マメ科 コマツナギ属
原産: 日本原産
花期: 夏花茎を伸ばして蝶型花が茎元に近い方から順に咲く(総状花序)。 葉は奇数羽状複葉で小葉は卵形で7~9枚。 草丈は40cmほどであまり大きくならない。
落葉低木。
シャジクソウ連 Trifolieae
ウマゴヤシ属 Medicago
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コメツブウマゴヤシ
学名: Medicago lupulina L.
分類: マメ科 ウマゴヤシ属
原産: ヨーロッパ
花期: 夏地際から枝分かれして、茎は斜上し茎と葉の付け根(葉腋)から花柄を伸ばし先に花が咲く。花は小さな花が10~30個ほど連なる。 葉は3出複葉。 草丈は30~60cmほど。
自然には海岸や野原などに自生する。帰化植物。
一年草または越年草。
シナガワハギ属 Melilotus
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シロバナシナガワハギ
学名: Melilotus officinalis (L.) Pall. ssp. albus (Medik.) H.Ohashi et Tateishi
Syn. Melilotus albus Medik.
分類: マメ科 シナガワハギ属
原産: 中央アジア
花期: 夏枝分かれし、茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばし小さな蝶形花を多数つける(総状花序)。 葉には葉柄があって3出複葉、小葉は楕円形。 草丈は1.5~2mほど。直立または斜上する。
甘い香りがする。
黄色い花を咲かせるシナガワハギもある。
全国でみられる帰化植物。河原に自生していた。
一年草または二年草。
シャジクソウ属 Trifolium
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コメツブツメクサ
学名: Trifolium dubium Sibth.
分類: マメ科 シャジクソウ属
原産: ヨーロッパから西アジア
花期: 春3mmほどの黄色い花が集まって咲く。空き地に生える。葉はクローバーに似て3枚一組。 早春に成長を始める頃は土の上に広がるように伸び、初夏には茎を20~30cmほど伸ばし立ち上がるようになる。 群落がこんもりした集まりにみえることもある。
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シロツメクサ
学名: Trifolium repens L.
分類: マメ科 シャジクソウ属
原産:
花期: 春から秋白い小さなポンポン状の花。4つ葉のクローバーは本種を指す。空き地などに生える。
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トリフォリウム・アルベンス
学名: Trifolium arvense L.
分類: マメ科 シャジクソウ属
原産: ヨーロッパ
花期: 春から夏茎先や茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして、淡いピンクのウサギの尻尾のような花が咲く。 小さな花が集まっており、実際の花は5弁の小さな白色で、5つある赤い萼片に白色の毛が生えている。 葉は3出複葉で、小葉は狭卵形。 草丈は10~30cmほど。
うさぎの尻尾に見えることから海外ではラビットフットクローバーと呼ばれ、日本ではトリフォリウム・バニーズの名称で流通している。シャグマハギとも呼ばれる。
庭に植栽されていた。
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ベニバナツメクサ
学名: Trifolium incarnatum L.
分類: マメ科 シャジクソウ属
原産: ヨーロッパ
花期: 春から初夏茎先に円錐形のような花が咲く。花色は赤色、白色。 葉は3出複葉で葉柄が長い。 草丈は20~50cmほど。
ストロベリーキャンドルや、クリムゾン・クローバーとも呼ばれる。
プランターに植栽されていた。
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ムラサキツメクサ
学名: Trifolium pratense L.
分類: マメ科 シャジクソウ属
原産:
花期: 春から秋シロツメクサに似た薄紫色の花が咲く。空き地などに生える。
別名 アカツメクサ
ソラマメ連 Fabeae
エンドウ属 Pisum
ソラマメ属 Vicia
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スズメノエンドウ
学名: Vicia hirsuta (L.) Gray
分類: マメ科 ソラマメ属
原産: ヨーロッパ 西アジア
花期: 初夏茎と葉の付け根に2~3mmほどの白い花が数個咲く。花は蝶形ですが翼弁は広がらず竜骨弁を覆っており、旗弁もその上を覆うように重なっている。 葉は羽状複葉で、小葉は10~13mmほど。葉茎の先には巻ひげがあって周囲のものに巻きつく。 小葉くらいの莢ができる。中には豆が2つ入る。道端などに自生している。
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ソラマメ
学名: Vicia faba L.
分類: マメ科 ソラマメ属
原産: 北アフリカ
花期: 春から初夏黒紫色と白色の花が咲く。初夏に大きな鞘が空に向かって伸びる。
未熟の豆を採収して野菜として食用にする。
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ツルフジバカマ
学名: Vicia amoena Fisch. ex Ser.
分類: マメ科 ソラマメ属
原産: 東北アジア 中国 朝鮮半島 日本 シベリア
花期: 夏から初秋蔓を伸ばして蔓と葉の付け根から花茎を伸ばして多数の蝶型花が咲く(総状花序)。 葉は偶数羽状複葉で、小葉は卵形で12~16毎ほど。 葉茎の先に巻きひげがあって周囲のものにからまっていく。
道の脇などに自生している。
クサフジの仲間で、クサフジが小葉が16~20枚ほどで、花期が5~7月に対して、ツルフジバカマの小葉は12~16枚ほどで、花期は8~10月といった違いがある。
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ヤハズエンドウ
学名: Vicia sativa subsp. nigra
分類: マメ科 ソラマメ属
原産:
花期: 初夏小さな蝶形花が咲く。葉は偶数羽状複葉で葉茎の先に2つの巻きひげがあって周囲にからまる。 エンドウマメを小さくしたような実がなる。 草丈は60~120cmほど。
空き地や道端などに自生している。
レンリソウ属 Lathyrus
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スイートピー
学名: Lathyrus odoratus L.
分類: マメ科 レンリソウ属
原産: イタリア シシリー島
花期: 春2枚のフリルな花びらの花が咲く。1枚は背中、もう1枚は前向きで左右が下向き。芳香がある。キヌサヤエンドウのような実がなるが毒があるので食べられない。 茎は角ばっている。
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ツルナシレンリソウ
学名: Lathyrus vernus (L.) Bernh.
分類: マメ科 レンリソウ属
原産: ヨーロッパ シベリア
花期: 春から夏花茎を伸ばして先に数個の蝶形花が咲く。花色は紫色やピンク。 葉は偶数羽状複葉で2~4枚、小葉は卵形。 草丈は20~40cm。
自然には山に自生するが、山野草として販売され庭などに植生されている。
多年草。
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ハマエンドウ
学名: Lathyrus japonicus Willd.
分類: マメ科 レンリソウ属
原産: ヨーロッパ~アジア 南北アメリカ
花期: 春から夏花茎を伸ばして先に数個の蝶形花が咲く。旗弁は紫色、翼弁は白色や紫色。 葉は偶数羽状複葉で、小葉は卵形。葉茎の先に巻きひげがあって周囲にからまる。 地面に広がるように伸びる。
自然には海岸に自生しているが、持ち帰って自宅に植えていることもある。
多年草。
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ヒロハノレンリソウ
学名: Lathyrus latifolius L.
分類: マメ科 レンリソウ属
原産: ヨーロッパ
花期: 夏茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして、下から順に花が咲く(総状花序)。 花は蝶型花で薄紫色。竜骨弁は白い。 葉は狭卵形で、V字に付く。 茎にはひだがあって平べったくみえる。 細い巻き蔓を伸ばしてからまりながら伸びていく。 草丈は1mほど。
ヌスビトハギ連 Desmodieae
ヌスビトハギ属 Hylodesmum(狭義)
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ヌスビトハギ
学名: Hylodesmum podocarpum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi & R.R.Mill var. japonicum (Miq.) H.Ohashi
Syn. Desmodium podocarpum DC. subsp. oxyphyllum (DC.) H.Ohashi
分類: マメ科 ヌスビトハギ属
原産: 日本 中国 朝鮮半島 台湾
花期: 夏小さな3~4mmほどの花が咲く。枝から細い花茎を伸ばして順に並んで咲く(総状花序)。 葉は3出複葉にみえるが、奇数羽状複葉で、小葉は被針形。 樹形は株立ち状で、60~100cmほど。
種が入る莢が、くねくね曲がっていて、この形状が盗人の足跡に似ていることから名づけられた。 この莢には小さなフック状の突起があって、服などにくっつく。
ヌスビトハギ属 Desmodium
ヌスビトハギ属には多くの種が含まれていたが、現在は更に細かく分類されて、Codariocalyx属、Hylodesmum属、Lespedeza属、Ohwia属、Phyllodium属が新設されているが、旧属名のヌスビトハギ属 Desmodiumが用いられることがある。
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アレチヌスビトハギ
学名: Desmodium paniculatum (L.) DC.
分類: マメ科 ヌスビトハギ属
原産: 北アメリカ
花期: 初秋紫色の花が咲く。花は茎の先に下から順に咲く(総状花序)。 葉は3出複葉にみえるが、奇数羽状複葉で、小葉は長めの楕円形。 上向きに開いた旗弁の基部には2つの薄黄色い斑点があって斑点の周りが濃い紫色で縁どられている。 鼻のように見えるのは竜骨弁を包んでいる翼弁。 草丈は30~50cmほど。
公園に生えていた。
ハギ属 Lespedeza
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イヌハギ
学名: Lespedeza tomentosa (Thunb.) Siebold ex Maxim.
分類: マメ科 ハギ属
原産: インド~日本
花期: 夏茎を伸ばして枝分かれし先に花が咲く。下から順に咲く(総状花序)。 旗弁には紫色のストライプがある。 葉は3出複葉。小葉は楕円形で葉柄がある。 草丈は60~80cmほど。
絶滅危惧II種
多年草。
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シラハギ
学名: Lespedeza thunbergii (DC.) Nakai subsp. thunbergii f. albiflora (C.K.Schneid.) H.Ohashi
Syn. Lespedeza japonica L.H.Bailey 'Albiflora'
分類: マメ科 ハギ属
原産: 日本固有種
花期: 夏から秋細い茎を伸ばして花が咲く。
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チョウセンキハギ
学名: Lespedeza maximowiczii C. K. Schneid.
分類: マメ科 ハギ属
原産: 中国 朝鮮半島
花期: 夏細い茎を伸ばして花が咲く。花は茎頂または茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして咲く。 葉は3出複葉で、卵形で葉先が尖る。 漢字では朝鮮木萩と書く。
本種はキハギ L. buergeriに近縁。キハギの花色は黄色。
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ニシキハギ
学名: Lespedeza thunbergii (DC.) Nakai subsp. thunbergii 'Nipponica'
Syn. Lespedeza nipponica Nakai
Syn. Lespedeza japonica L.H.Bailey 'Nipponica'
分類: マメ科 ハギ属
原産: 日本 中国
花期: 夏から秋花は薄紫色。花は花茎を伸ばして、順に咲く(総状花序)。 旗弁は紫色。竜骨弁は白色で、先が紫色。翼弁は紫色。 葉は奇数羽状複葉で3枚の小葉がある。小葉は、卵形。 枝は細く枝垂れる。
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ネコハギ
学名: Lespedeza pilosa (Thunb.) Siebold et Zucc.
分類: マメ科 ハギ属
原産: 日本 中国 朝鮮半島
花期: 夏から秋花は白色で、茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして2~5個の花が咲く。 花は小さくて7~8mmほど。 旗弁の付け根に紫色の斑点がある。 葉は奇数羽状複葉で3枚の小葉がある。小葉は15~20mm、卵形(ややハート形)で、先は丸い。
地面を這うように茎を伸ばす。茎も葉も短い毛が密生している。
花壇の中や公園などに生えている。
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マキエハギ
学名: Lespedeza virgata (Thunb.) DC.
分類: マメ科 ハギ属
原産: 日本 中国
花期: 夏から秋花は白色で、茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして下から順に咲く(総状花序)。 旗弁の中央は紫色。竜骨弁は先が紫色。翼弁は白色。 葉は奇数羽状複葉で3枚の小葉がある。小葉は15~20mm、卵形で、先は丸い。
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ミヤギノハギ
学名: Lespedeza thunbergii (DC.) Nakai subsp. thunbergii f. thunbergii
Syn. Lespedeza penduliflora (Oudem.) Nakai
分類: マメ科 ハギ属
原産: 日本 中国
花期: 夏から秋花は薄紫色。花は花茎を伸ばして、順に咲く(総状花序)。 旗弁は薄い紫色で、基部が濃い紫色。竜骨弁は突き出して、先が濃い紫色。 葉は奇数羽状複葉で3枚の小葉がある。小葉は、楕円形で先が小さく尖っている。 枝は細く枝垂れる。
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メドハギ
学名: Lespedeza cuneata (Dum.Cours.) G.Don
Syn. Lespedeza juncea (L.f.) Pers. var. subsessilis Miq.
分類: マメ科 ハギ属
原産: アジア
花期: 夏白い蝶型花が咲く。旗弁に紫色の筋がある。 花は幅5mmほどで、茎と葉の付け根(葉腋)に数個咲く。 葉は3出複葉で、小葉は卵形かやや倒被針形で先に小さなでっぱりがある。 小葉は10~25mmほどで、葉に比べて花が小さいので葉に隠れるようにみえる。 草丈は1mほど。茎は細いが固くすっと立ち上がる。ただし、枝分かれして上の方が重くなるとやや倒れる。
多年草。冬季は地上部は枯れる。
ヤハズソウ属 Kummerowia
以前はハギ属でしたが、分離独立した。
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ヤハズソウ
学名: Kummerowia striata (Thunb.) Schindl.
Syn. Lespedeza striata (Thunb.) Hook. et Arn.
分類: マメ科 ヤハズソウ属
原産: 日本 中国 朝鮮半島
花期: 晩夏から秋小さな8mmほどの花が咲く。全体に白いが、旗弁の中央は薄紫色で、竜骨弁の先が濃い紫色。 葉は掌状複葉で、小葉は卵形で、表面には葉脈に沿って強い筋があって、葉の一部を引っ張るとその筋に沿って切れる。 茎には毛が生えている。 草丈は30~50cmほど。土を這うように伸びるが一部は斜上する。
公園や道の端などに自生している。
フジ連 Millettieae
カレルヤ属 Callerya
ナツフジ属でしたが、分離されました。
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ムラサキナツフジ
学名: Callerya reticulata (Benth.) Schot
Syn. Millettia reticulata Benth.
分類: マメ科 カレルヤ属
原産: 台湾 中国南部
花期: 夏濃い紫色の花がたくさん咲く。花はマメ科特有の姿で、上向きに開いた旗弁の基部が黄色い。 花は茎と葉の付け根(葉腋)から複総状花序で咲く。 葉は奇数羽状複葉で、小葉は先の尖った楕円形。 つる性で、幹は成長すると木質化してくる。
常緑つる性。つるは剪定をすれば160cmほどに収まる。
台湾サッコウフジとも呼ばれる。
近縁のナツフジは白い花が咲く。
ミヤコグサ連 Loteae
コロニラ属 Coronilla
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コロニラ・バレンティナ
学名: Coronilla valentina L.
分類: マメ科 コロニラ属
原産: ポルトガル スペイン クロアチアなど
花期: 春から初夏茎頂にマメ科特有の黄色花が輪を作るように数個集まって咲く。枝は30~60cmほど。葉は対生し長い卵形。
基本種の葉は緑色ですが、写真は葉に斑入りのcv. Variegataバリエガータと呼ばれる種。フイリエニシダ(斑入りエニシダ)とも呼ばれる。
常緑低木。
タマザキクサフジ属 Securigera
コロニラ属 Coronillaから分離された。
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タマザキクサフジ
学名: Securigera varia (L.) P.Lassen
Syn. Coronilla varia L.
分類: マメ科 タマザキクサフジ属
原産: ヨーロッパ アフリカ 西アジア
花期: 夏茎と葉の付け根(葉腋)から10cmほどの花茎を伸ばして茎頂に蝶形花が環状に並んで咲く。 旗弁はピンクで、翼弁と竜骨弁は白色。 葉は奇数羽状複葉。 草丈は60~100cmほどで斜上する。
クラウンビッチとも呼ばれる。
道路の法面保護や、畑の緑肥また牧草としても利用される。 アレロパシー効果があるため雑草の抑止にも利用される。
庭に植えられていた。
ドリクニウム属 Dorycnium
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ロータス・ブリムストーン
学名: Dorycnium hirsutum 'Brimsutone'
Syn. Lotus hirsutus L.
分類: マメ科 ドリクニウム属
原産: 南ヨーロッパ
花期: 夏茎先に小さな蝶形花が集まって咲く。花は4~10個。翼弁が筒状にみえて、旗弁が大きい。 葉は卵形で向き合ってつく。やや白っぽい銀葉。 若葉は黄色。 草丈は40~70cmほどだが、やや倒れぎみになる。
庭や鉢植えなどされている。
以前はLotus ミヤコグサ属だったためロータスの名称で流通している。
ミヤコグサ属 Lotus
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ミヤコグサ
学名: Lotus corniculatus L. var. japonicus Regel
分類: マメ科 ミヤコグサ属
原産: ユーラシア大陸 北アフリカ
花期: 初夏1cmほどの小さな蝶型花が1~4個咲く。葉は3出複葉。 地面を這うように広がる。
道端などに生えている。
イタチハギ属 Amorpha
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イタチハギ
学名: Amorpha fruticosa L.
分類: マメ科 イタチハギ属
原産: 北アメリカ メキシコ北部
花期: 晩春から夏枝先に花茎を数本伸ばして穂状に小さな花が多数咲く。 花色は茶色や紫色。 花弁は旗弁のみで翼弁と竜骨弁は退化している。 葉は奇数羽状複葉。
道路の法面保護のために海外から導入された。繁殖力が強く環境省の外来生物法の生態系被害防止外来種(旧称:要注意外来生物)に指定されている。
生態系被害防止外来種リスト (環境省)落葉低木。樹高は1~5mほど。
オヤマノエンドウ属 Oxytropis
コリゼマ属 Chorizema
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コリゼマ・コリダツム
学名: Chorizema cordatum Lindl.
分類: マメ科 コリゼマ属
原産: オーストラリア西部
花期: 冬から春オレンジ色の花が咲く。花弁は4枚。株立ちし、茎先に総状花序の花が咲く。
ヒイラギマメとも呼ばれる。
常緑低木。
タヌキマメ属 Crotalaris
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サンヘンプ
学名: Crotalaria juncea L.
分類: マメ科 タヌキマメ属
原産: インド
花期: 夏から秋茎先に穂状に花が咲く。 花は黄色の蝶形花で、旗弁は2.5cmほど。 葉は長楕円形で10cmほどが互い違いにつく(互生)。 茎には稜がある。 草丈は1~2mほど。
庭に植えられていたが、一般には畑などに植えて緑肥としてそのまま鋤込む。また線虫を減少させる効果もあるのでマリーゴールドなどと同じでコンパニオンプランツとしても利用される。
コブトリソウとも呼ばれる。
一年草。
コンパニオンプランツ (Wikipedia)
ハリエンジュ属 Robinia
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ハリエンジュ
学名: Robinia pseudoacacia L.
分類: マメ科 ハリエンジュ属
原産: アメリカ合衆国南東部
花期: 初夏白い蝶型花が花茎に沿って房のように咲く。花茎は20cmほど。 葉は卵形で奇数羽状複葉。
学名のpseudoacaciaを和読みしてニセアカシアとも呼ばれる。
青森ではアカシアと呼ばれ、花を天ぷらなど食用にする。
落葉高木。樹高は20mほど。
ムレスズメ属 Caragana
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ムレスズメ
学名: Caragana sinica (Buc'hoz) Rehder
分類: マメ科 ムレスズメ属
原産: 中国北部
花期: 初夏2cmほど花柄を伸ばし蝶形の黄色い花が咲く。花は2~3cmほど。花は枝の途中から伸びる。葉は複葉で、4枚。 枝は細く枝垂れる。
落葉低木。
ラッカセイ属 Arachis
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ラッカセイ
学名: Arachis hypogaea L.
分類: マメ科 ラッカセイ属
原産: 原種はパラグアイまたはボリビアと考えられる。世界で最初にラッカセイを栽培していたのはペルー。
花期: 夏黄色い蝶形花が咲く。背に旗弁、翼弁が2枚、見えにくいが翼弁の中に竜骨弁が2枚。 葉は楕円形で、2対の葉が複数つく複葉。 受粉後、花柄の根元から子房柄が伸びて、土に潜り、子房が太って豆になる。
一年草。
ネムノキ亜科 Mimosoideae
アカシア属 Acacia
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ギンヨウアカシア
学名: Acacia baileyana F.Muell.
分類: マメ科 アカシア属
原産: オーストラリア
花期: 春黄色い蕾が数粒そろって咲く。黄色いポンポンのように見える。葉は櫛葉で、青緑色なので光の当たり具合で銀色にも見える。
常緑高木。5mほどになる。
ミモザの名前で流通する。
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パールアカシア
学名: Acacia podalyriifolia A.Cunn. ex G. Don
分類: マメ科 アカシア属
原産: オーストラリア
花期: 春黄色い毛の長い花が咲く。葉は丸葉で表面がうっすらと白い。株立ちでブッシュ状に茂る。樹高は5m。
ミモザの名前で流通する種と同属。
オジギソウ属 Mimosa
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オジギソウ
学名: Mimosa pudica L.
分類: マメ科 オジギソウ属
原産: 中央アメリカ 南アメリカ
花期: 夏茎と葉の付け根(葉腋)から花が咲く。花柄の先に丸いポンポンのような花が咲く。花弁にみえるのは雄しべ。 葉は偶数羽状複葉で、茎には2枚、先には4枚がつく。 草丈が長くなると茎にトゲが付き始める。 這うように伸びる。
接触や風などの刺激で、小葉は先端から順に重なり合って閉じていく。
多年草だが、耐寒性が低く。一年草扱い。
カリアンドラ属 Calliandra
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シロバナネムノキ
学名: Calliandra portoricensis (Jacq.) Benth.
分類: マメ科 カリアンドラ属
原産: メキシコ パナマ 西インド諸島
花期: 夏白い糸が丸くポンポンのような花が咲く。花にみえるのは雄しべ。 葉は羽状複葉。 葉は夜は閉じる。 花は夕方から咲き始め、翌朝にはしぼむ。
ネムノキの白花種もシロバナネムノキ Albizia julibrissin f. albifloraと呼ばれるので注意が必要。
低木で1.5mほど。熱帯の現地では3mほど。
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ヒネム
学名: Calliandra eriophylla Benth.
分類: マメ科 カリアンドラ属
原産: アメリカ南部 メキシコ
花期: 初夏から秋赤い糸が何本も伸びた花が咲く。花にみえるのは雄しべ。 葉は羽状複葉。
和名はベニゴウカン(紅合歓)。
低木。樹高は50~150cmほど。
ギンゴウカン属 Leucaena
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ギンネム
学名: Leucaena leucocephala (Lam.) de Wit
分類: マメ科 ギンゴウカン属
原産: メキシコ南部 中央アメリカ北部(ベリーズ ガテマラ)
花期: 夏枝と葉の付け根(葉腋)から数個の花が咲く。 小さな花が集まって球状に咲く。 雄しべが長く毛が生えているようにもみえる。 葉は2回偶数羽状複葉。
アレロパシー効果を持つため既存の植物を排除して繁殖してしまうため、環境省の環境省の外来生物法の生態系被害防止外来種(旧称:要注意外来生物)に指定されている。
生態系被害防止外来種リスト (環境省)落葉低木。樹高は1~5mほど。
ネムノキ属 Albizia
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ネムノキ
学名: Albizia julibrissin Durazz.
分類: マメ科 ネムノキ属
原産: 西アジア イランから東アジア
花期: 夏花にみえる細い糸状のものは雄しべで、先がピンクになっている。 葉は羽状複葉で、夜は小葉同士が重なって閉じる。
落葉高木。樹高は5~15mほど。
植物の分類について
植物の分類についてはDNAなどに基づいた最新の分類:APG IV (Angiosperm Phylogeny Group IV)を使用しています。 また、学名や分類について議論が続いているものについてはBGPlants(研究用植物データベース作成グループ作成: Data-base on the plants kept in the Botanical Garden)の成果であるYListを参考にしています。