ツツジ科 Ericaceae
ツツジ科は1,350種を含む。
イワヒゲ亜科 Cassiopoideae
イワヒゲ属 Cassiope
-
イワヒゲ
学名: Cassiope lycopodioides (Pall.) D.Don
分類: ツツジ科 イワヒゲ属
原産: 日本~カムチャッカ~アラスカ
花期: 初夏小さな鱗状の葉に覆われた枝から細い枝が伸びて先に花が咲く。花は下向きに咲く釣鐘状で先が5裂している。枝はヒノキの葉に似ている。
高山植物。鉢植えされていた。
常緑矮性小低木。
スノキ亜科 Vaccinioideae
アセビ属 Pieris
シラタマノキ属 Gaultheria
-
アカモノ
学名: Gaultheria adenothrix (Miq.) Maxim.
分類: ツツジ科 シラタマノキ属
原産: 日本
花期: 初夏茎と葉の付け根(葉腋)から花柄を伸ばし先に花が咲く。花は釣鐘状で先が浅く5裂してカールする。 葉は卵形で、互い違いにつく(互生)。
花後に萼が伸びて赤い実となる。
自然には低山~亜高山に自生する。
常緑小低木。10~30cmほど。
-
チェッカーベリー
学名: Gaultheria procumbens L.
分類: ツツジ科 シラタマノキ属
原産: 北アメリカ東部
花期: 夏茎と葉の付け根(葉腋)から花柄を伸ばして花が咲く。花は8mmほどの壺状。 葉は卵形で表面にはツヤがある。 1cmほどの丸い実がなる。 冬には赤く熟し春までついているので赤い実を鑑賞する。
鉢植えされている。
常緑低木。樹高は15cmほど。
スノキ属 Vaccinium
-
オオミツルコケモモ
学名: Vaccinium macrocarpon Aiton
分類: ツツジ科 スノキ属
原産: 北アメリカ北部
花期: 夏4弁の花弁が上に大きく反りかえるように咲く。葉は卵形で互生する。 樹高は20cmほど。
秋に1cmほどのリンゴのような実がなる。クランベリーと呼ばれる果物の一つ。
アメリカクランベリーとも呼ばれる。
常緑小低木。
-
シャシャンボ
学名: Vaccinium bracteatum Thumb.
分類: ツツジ科 スノキ属
原産: 日本 中国 朝鮮半島
花期: 夏白い壺状の小さな花が咲く。花は前年の葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばし順に咲く(総状花序)。 葉は7~8cmほどの卵形で互生し表面が革質で、葉脈に沿って筋があり、縁は小さな鋸歯。 秋に黒紫色の実がなり食用になる。
常緑小高木。自然では5mを越える。
-
ナツハゼ
学名: Vaccinium oldhamii Miq.
分類: ツツジ科 スノキ属
原産: 中国 韓国 日本
花期: 初夏枝先に花茎を伸ばして数個の花が咲く(総状花序)。 花は4~5mmで薄緑色。花弁の外側が薄紅色。 花は釣鐘状で5裂している。 葉は卵形で互い違いにつく(互生)。
実は7~8mmで、若い実は赤黒く、秋になると黒く熟す。 生食できる。やや甘酸っぱい。
落葉低木。樹高は1~3mほど。
-
ブルーベリー
学名: Vaccinium
分類: ツツジ科 スノキ属
原産: ヨーロッパ アジア 北アメリカ アフリカ
花期: 春小さな10mmほどの壺状の白い花が咲く。実は7月ころ赤紫色や黒紫色に熟す。
落葉低木。
ゼノビア属 Zenobia
-
ゼノビア
学名: Zenobia pulverulenta (Bartram ex Willd.) Pollard
分類: ツツジ科 ゼノビア属
原産: 合衆国南東部
花期: 初夏壺状の花が多数咲く。花先は5裂していて、スズランに似ている。 葉は卵形で互い違いにつく(互生)。
スズランノキとも呼ばれるが、オクシデンドルム・アルボレウムも同じ名前で呼ばれるが、本来はゼノビアを指します。
耐寒性は高いが、耐暑性が低いため関東以西では枯れやすい。
落葉低木。樹高は1~1.5mほど。
ヒメシャクナゲ属 Andromeda
-
ヒメシャクナゲ
学名: Andromeda polifolia L.
Syn. Andromeda polifolia L. f. acerosa Hartman
分類: ツツジ科 ヒメシャクナゲ属
原産: 北半球の寒冷地
花期: 夏枝先に数個の花が咲く(散形花序)。花は壺形でピンク。 葉は狭長楕円形で、互い違いにつく(互生)。 葉の表面は皮質でザラザラしている。 葉は下向きに反っている。 茎は地上を這い斜上する。
常緑低木。樹高は10~30cmほど。
ツツジ亜科 Ericoideae
イソツツジ属 Ledum
-
イソツツジ
学名: Ledum palustre L. ssp. diversipilosum (Nakai) H.Hara var. nipponicum Nakai
分類: ツツジ科 イソツツジ属
原産: 日本
花期: 夏枝先に数個の花が丸く咲く(散房花序)。花は1cmほど。花弁は5裂し、雄しべが長い。葉は卵形で、皮質、縁が下向きに丸まる。
高山植物。
エゾツツジが訛ってイソツツジと伝わったと考えられている。
常緑小低木。樹高は40~70cm。
イワナシ属 Epigaea
-
イワナシ
学名: Epigaea asiatica Maxim.
分類: ツツジ科 イワナシ属
原産: 日本固有種
花期: 春から初夏枝先に数個の花が咲く(総状花序)。花は筒状で先がわずかに5裂している。葉は卵形で互い違いにつく(互生)。枝や葉には毛が生えている。 茎は10~25cmにしかならず土の上を這うように伸びる。
夏にやや扁平した球状の実ができる。表面には分泌物があってべたべたする。食用になる。ほのかに甘い梨の風味。
常緑小低木。10~25cm。
エリカ属 Erica
エリカ属には700種がある。
-
エリカ
学名: Erica mammosa Salisb.
分類: ツツジ科 エリカ属
原産: 南アフリカ
花期: 冬小低木で筒状の花を咲かせる。花色は朱色やピンクなど。
常緑低木。10~20cm。
-
エリカ・コロランス
学名: Erica colorans 'White Delight'
分類: ツツジ科 エリカ属
原産: 南アフリカ
花期: 春から冬細い筒状の花が咲く。花色は最初は白色でピンクに変わる。 葉は狭卵形。 写真はエリカ・ホワイトデライトという園芸種。
盛夏以外は長く咲く。
常緑低木。30~60cm。
-
エリカ・ダーレンシス
学名: Erica x darleyensis
分類: ツツジ科 エリカ属
原産: 南アフリカ
花期: 冬小さな筒状の花が多数咲く。花弁の先に赤黒い蕊が出ている。 葉は針形。
常緑小低木。30~40cm。
-
ジャノメエリカ
学名: Erica canaliculata Andrews
分類: ツツジ科 エリカ属
原産: 南アフリカ
花期: 春丸い花に目がついたような姿が特長。花は小さくてたくさん咲く。
常緑低木。1.2m程度。
カルーナ属 Calluna
-
カルーナ
学名: Calluna vulgaris (L.) Hull
分類: ツツジ科 カルーナ属
原産: イギリス 北アフリカ
花期: 夏低木で短い葉(鱗片状)。小さな5mmほどの花が咲く。 花は枝先の葉の間から密生するように咲く。 外側の花弁にみえるのは萼片で、その内側に花弁がある。 花色は白色、ピンク、紫色など。
冬から春が植え替え時期なので、花屋では温室栽培して蕾がついた状態で販売されるので、冬に咲くものと勘違いしやすい。
常緑低木。20~80cmほど。
以前はエリカ属 (Erica)と考えられていたが、カルーナ属 (Calluna)に分けられた。
カルミア属 Kalmia
-
カルミア
学名: Kalmia latifolia L.
分類: ツツジ科 カルミア属
原産: 北アメリカ
花期: 初夏アポロチョコのような凹凸のある円錐形の蕾が開くと5角形の花が咲く。花は散房花序で枝先に集まって咲く。 葉は楕円形で茎の周囲に螺旋状につく。 常緑低木。1~3mほど。
ツツジ属 Rhododendron
-
サツキツツジ
学名: Rhododendron indicum (L.) Sweet
分類: ツツジ科 ツツジ属
花期: 初夏花は漏斗状で花弁が5裂に開いて咲く。木を覆うように一面に花が咲く。ツツジよりも遅く咲く。庭や公園に植えられる種は花が小さい。葉も小さい。
-
シロヤシオ
学名: Rhododendron quinquefolium Bisset et S.Moore
分類: ツツジ科 ツツジ属
花期: 初夏輪生する5葉の中心から花茎を伸ばして5弁の白色の花が咲く。やや下向きに咲く。 葉が5つあるのでゴヨウツツジとも呼ばれる。
自然には山地に自生する。
落葉樹。樹高は大きくなると7mほど。
-
アズマシャクナゲ
学名: Rhododendron degronianum Carriere
Syn. Rhododendron japonicum (Blume) C.K.Schneid. var. pentamerum (Maxim.) Hutch.
Syn. Rhododendron metternichii Siebold et Zucc. var. pentamerum Maxim.
分類: ツツジ科 ツツジ属
原産: 日本
花期: 夏漏斗状で花弁が5裂に開いた花が集まって咲く。 葉は長楕円形で互い違いにつく(互生)。葉裏には茶色い産毛がある。
常緑低木。
-
セイヨウシャクナゲ
学名: Rhododendron
分類: ツツジ科 ツツジ属
花期: 夏漏斗状で花弁が5裂に開いた花が集まって咲く。
常緑低木。
-
ツツジ
学名: Rhododendron
分類: ツツジ科 ツツジ属
花期: 初夏花は漏斗状で花弁が5裂に大きく開いて咲く。木を覆うように一面に花が咲く。
-
ミツバツツジ
学名: Rhododendron dilatatum Miq. var. dilatatum
分類: ツツジ科 ツツジ属
花期: 春花は漏斗状で花弁が5裂に開いて咲く。花が終わってから3枚一組の葉が出る。雄しべは5本。
ツツジ属ビレア節 Rhododendron sect. Vireya
-
ビレア
学名: Rhododendron sect. Vireya
分類: ツツジ科 ツツジ属ヒカゲツツジ亜属(有鱗片シャクナゲ亜属)ビレア節
原産: オーストラリア ニューギニア 東南アジア
花期: 初夏と秋枝先に輪をかくように花が並んで咲く。花色は白色、黄色、ピンク、赤色など。 葉は卵形で革質のものや、楕円形で先が尖るものなど。
ビレア節は、ツツジ属を分類する際に亜属の下に細分する際に用いられる節の一つ。およそ300種を含む。
常緑低木。
ホツツジ属 Elliottia
ヨウラクツツジ属 Menziesia
-
ガクウラジロヨウラク
学名: Menziesia multiflora Maxim.
分類: ツツジ科 ヨウラクツツジ属
原産: 日本
花期: 夏枝先に5~10個ほどの花が咲く。花は壺状で先が5裂している。 更に萼が細長く付いている。 葉は卵形で互い違いにつく(互生)だが、枝先に輪生してるようにみえる。 葉裏が白くみえる。
落葉低木。樹高は大きくなると1~2mほど。
ドウダンツツジ亜科 Enkianthoideae
ドウダンツツジ属 Enkianthus
-
サラサドウダンツツジ
学名: Enkianthus campanulatus (Miq.) G.Nicholson
分類: ツツジ科 ドウダンツツジ属
原産: 日本
花期: 初夏ドウダンツツジによく似ているが、花弁の先が赤い。
落葉低木。
-
シロドウダン
学名: Enkianthus cernuus (Siebold et Zucc.) Makino f. cernuus
分類: ツツジ科 ドウダンツツジ属
原産: 日本
花期: 初夏枝先から長い花柄を伸ばして集まって咲く。花は壺状で花先に細い切れ込みがある。 葉は5~6枚が上向きにつく。
ベニドウダンの白花種。
落葉低木。樹高は2~4mほど。
-
ドウダンツツジ
学名: Enkianthus perulatus (Miq.) C.K.Schneid.
分類: ツツジ科 ドウダンツツジ属
原産: 日本
花期: 初夏鈴のような小さな白い花が下向きに咲く。 葉は卵形で、縁が波打っており、茎先に数枚が集まってやや斜め上向きにつく。
落葉低木。秋に紅葉する。
葉の姿も美しいので、生花などの天を示す葉物などにも利用される。
植物の分類について
植物の分類についてはDNAなどに基づいた最新の分類:APG IV (Angiosperm Phylogeny Group IV)を使用しています。 また、学名や分類について議論が続いているものについてはBGPlants(研究用植物データベース作成グループ作成: Data-base on the plants kept in the Botanical Garden)の成果であるYListを参考にしています。