ヒルガオ科 Convolvulaceae
ヒルガオ科は1,200種を含む。サツマイモなどが属する。
サツマイモ連 Ipomoeeae
サツマイモ属 Ipomoea
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アサガオ
学名: Ipomoea nil (L.) Roth
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産: 熱帯アジア
花期: 夏漏斗状の花が咲く。蔓を伸ばして蔓と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして咲く。 花は夜に咲いて、翌日の午前中には閉じてしまう。 葉はハート形または左右に凹みができる。
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クウシンサイ
学名: Ipomoea aquatica Forssk.
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産: 熱帯アジア
花期: 秋茎と葉の付け根に漏斗状の花が咲く。花色は白色または中央がやや淡い紫色。 葉は被針形、長卵形、ハート形で品種によって異なる。茎は空洞になっている。
和名はヨウサイと呼ばれる。
スーパーでも販売され、中華材料として炒め物などで食べられる。
短日植物なので秋に日が短くなると咲く。
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サツマイモ
学名: Ipomoea batatas L.
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産: 南アメリカ
花期: 秋花は3~5cmほど。塊茎が肥って実をつける。花は本州ではほとんど見られないが品種によっては咲くこともある。
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ノアサガオ
学名: Ipomoea indica (Burm.) Merr.
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産: 熱帯地域 日本では沖縄
花期: 初夏から秋まで青い色が印象的なアサガオ。花芽が集まって複数咲く。単日植物なので日が短くなると咲く。 多年草で、年々茎が木質化してくる。
オーシャンブルーや、宿根アサガオの名前で流通している。
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ハリアサガオ
学名: Ipomoea turbinata Lag.
Syn. Ipomoea muricata (L.) Jacq.
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産: 熱帯アメリカ
花期: 夏夜に咲いて、朝には萎んでしまう。花色は薄紫色で、漏斗の基部は濃い紫色。葉は丸いハート形。つるをからませて伸びていく。 茎には棘状の突起物が多数あるが、触っても痛くはない。
アカバナヨルガオやアカバナユウガオの名称で流通している。
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マメアサガオ
学名: Ipomoea lacunosa L.
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産: アメリカ合衆国
花期: 夏漏斗状の花が咲く。花は15mmほど。花弁は5つ折りされていたようで、花弁のふちに小さく5つ山があり、先が小さく鋭くなっている。 花色は白色または薄いピンク。 雄しべの先にある花粉の入った葯が赤紫色をしている。 花は茎と葉の付け根(葉腋)から花柄を伸ばして咲く。 この花柄には触ると凸凹した稜がある。 葉はハート形。 蔓を伸ばして周囲の物に絡まっていく。
草むらなどに自生している。
一年草。
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マルバアサガオ
学名: Ipomoea purpurea (L.) Roth
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産: メキシコ 中央アメリカ
花期: 夏漏斗状の花が咲く。花は丸く開き3~6cmほど、花色は青色、紫色、白色などがある。漏斗部分は白い。 花はつると葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして数個咲く。 葉は丸いハート形で表面に産毛が生えている。 蔓を2~3m伸ばす。
一年草。
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マルバルコウ
学名: Ipomoea coccinea L.
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産: アメリカ合衆国 北はカンサスからニューヨーク 南はテキサスからフロリダ
花期: 夏漏斗状の花が咲く。花は咲くと星形にみえる。 葉はハート形とアサガオのような3山葉。 蔓を伸ばして成長する。
マルバルコウソウとも呼ばれる。
一年草。
I. hederifoliaは近縁で花色が赤い。
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ミナロバータ
学名: Ipomoea lobata (Cerv.) Thell.
Syn. Mina lobata
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産: ブラジル
花期: 晩夏から秋蔓を伸ばし茎先が2本に分かれて、壺状の花が多数咲く。 花は最初赤色で徐々にオレンジ色、黄色、白色と変化する。 花先はあまり開かず、雄しべが伸びる。 葉はハート形で3裂していて互い違いにつく(互生)。
ミナロバータは旧学名Mina lobataから来ている。
蔓性多年草だが、耐寒性が無いので日本では一年草扱い。
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モミジバアサガオ
学名: Ipomoea cairica (L.) Sweet
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産: 西アフリカ~アラビア半島
花期: 夏漏斗状の花が咲く。花は丸く咲き、漏斗部分が濃い色になる。 葉は掌状複葉で小葉は5枚。
宿根性の多年草で、花や葉が枯れても翌年も咲く。
和名はモミジヒルガオ。
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モミジルコウ
学名: Ipomoea x multifida
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産:
花期: 晩夏漏斗状の花が咲く。花は上からみると星形で、白い雄しべが長い。 葉は深い切れ目がいくつも入っている。 蔓を伸ばして周囲のものに絡まっていく。
本種は園芸種でルコウソウ I. quamoclitとマルバルコウ I. coccineaとの交配種。 親種が2cmほどの花ですが、本種は3cmほどでやや大きい。
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ヨルガオ
学名: Ipomoea alba L.
Syn. Calonyction aculeatum (L.) House
Syn. Ipomoea aculeata (L.) Kuntze
Syn. Ipomoea bona-nox L.
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産: 熱帯アメリカ フロリダ、メキシコからアルゼンチン北部
花期: 夏漏斗状の大きな10~13cmほどの花が咲く。花は立秋(8月7日頃)の頃までは夜9時を過ぎないと咲かないが、白露(9月8日頃)の頃には夕方にも咲き始める。 葉はハート形で蔓を伸ばしていく。
白花夕顔(シロバナユウガオ)の名前で流通している。
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ルコウソウ
学名: Ipomoea quamoclit L.
分類: ヒルガオ科 サツマイモ属
原産: メキシコから南アメリカ北部
花期: 夏漏斗状の花が咲く。花は咲くと星形にみえる。 葉は細い羽状。 蔓を伸ばして成長する。
蔓性多年草ですが、冬期に枯れることがあり一年草扱い。
ヒルガオ連 Convolvuleae
セイヨウヒルガオ属 Convolvulus
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コンボルブルス
学名: Convolvulus sabatius Viv.
分類: ヒルガオ科 セイヨウヒルガオ属
原産: 温帯~亜熱帯
花期: 夏漏斗状の花が咲く。花は4~5cm。葉は卵形。 蔓性植物。
コンボルブルスの名称で流通しているが、属名でありセイヨウヒルガオ属 Convolvulusには200種以上ある。
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コンボルブルス・クネオルム
学名: Convolvulus cneorum L.
分類: ヒルガオ科 セイヨウヒルガオ属
原産: 地中海沿岸
花期: 春から初夏枝先に数個の漏斗状の花が咲く。花色は白色で中央が黄色。花の大きさは2.5~4cmほど。蕾の時にはピンクのストライプがある。 茎に沿って幅の狭い卵形の葉がつく。葉には産毛があり銀葉にみえる。 草丈は20~60cmほどで、草丈と同じくらい広がる。
常緑低木。
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コンボルブルス・トリカラー
学名: Convolvulus tricolor L
Syn. Convolvulus minor
分類: ヒルガオ科 セイヨウヒルガオ属
原産: ヨーロッパの地中海側
花期: 夏漏斗状の花が咲く。花は4~5cm。花は3色に分かれ、外側から青色、白色、黄色。外側の花色には、ピンクやうす紫色もある。葉は卵形。 草丈は20~40cmほどでやや倒れるように伸びる。
一年草。
コンボルブルスの名称で流通しているが、属名でありセイヨウヒルガオ属 Convolvulusには200種以上ある。
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セイヨウヒルガオ
学名: Convolvulus arvensis L.
分類: ヒルガオ科 セイヨウヒルガオ属
原産: ヨーロッパ アジア
花期: 夏漏斗状の花が咲く。花は2cmほど。葉は矢尻形でつるを伸ばして周囲に絡まっていく。
道の脇や畑などに自生している。
ヒルガオ属 Calystegia
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コヒルガオ
学名: Calystegia hederacea Wall.
分類: ヒルガオ科 ヒルガオ属
原産: 日本 中国 朝鮮半島
花期: 夏ヒルガオに近縁で、花も葉も少し小さい。花は3~4cm。花茎(花柄)をよくみるとひだがあり、さわるとざらざらしている。
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ハマヒルガオ
学名: Calystegia soldanella (L.) R.Br.
分類: ヒルガオ科 ヒルガオ属
原産: 温帯地域
花期: 夏漏斗状の花が咲く。花色は薄いピンク。葉は腎心形で、革質。葡萄性で砂の中や上を這うように広がる。
自然には砂浜に自生しているが、庭に植えられていた。
多年草
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ヒルガオ
学名: Calystegia pubescens Lindl.
Syn. Calystegia japonica
分類: ヒルガオ科 ヒルガオ属
原産: 日本
花期: 夏薄いピンク色の朝顔に似た花が咲く。花は朝咲いて、日中も咲いている。花は4~5cm。地下茎で増える。
蔓性多年草
エボルブルス属 Evolvulus
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アメリカンブルー
学名: Evolvulus pilosus Roxb.
分類: ヒルガオ科 エボルブルス属
原産: アメリカ合衆国
花期: 夏漏斗状の小さい25mmほどの花が咲く。花弁には蕾の時に折りたたまれていた跡がプリーツ状に残る。 雄しべや花弁の基部が白い。 地面を這うように茎を伸ばし、枝分かれして茎頂に散形花序で花が咲く。茎には白い産毛がある。
葡萄性多年草で、冬期には葉が枯れるが、初夏に葉が伸びて花が咲く。
よく似ているE. glomeratusは南米 ブラジル、パラグアイ原産の常緑小低木で、別種。 どちらも'Blue Daze'と呼ばれるので混同されることがしばしばある。
ネナシカズラ属 Cuscuta
以前はネナシカズラ科でしたが異動した。
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ネナシカズラ
学名: Cuscuta japonica Choisy
分類: ヒルガオ科 ネナシカズラ属
原産: 東アジア
花期: 夏小さな釣鐘状の花が多数咲く。花弁は5裂している。 葉はない。 蔓を伸ばして、周囲の植物を覆っていく。
名前の根無葛の通り、発芽後には根はあるが、蔓を伸ばして周囲の植物に寄生根を差し込んで栄養を得ると根が枯れる寄生植物。
植物の分類について
植物の分類についてはDNAなどに基づいた最新の分類:APG IV (Angiosperm Phylogeny Group IV)を使用しています。 また、学名や分類について議論が続いているものについてはBGPlants(研究用植物データベース作成グループ作成: Data-base on the plants kept in the Botanical Garden)の成果であるYListを参考にしています。