スイカズラ科 Caprifoliaceae
スイカズラ科は860種を含む。
ガマズミ属 Viburnumは、レンプクソウ科 Adoxaceaeに異動した。
アメリカタニウツギ亜科 Diervilloideae
タニウツギ属 Weigela
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タニウツギ
学名: Weigela hortensis (Siebold et Zucc.) K.Koch
分類: スイカズラ科 タニウツギ属
原産: 日本
花期: 初夏ピンクの細い漏斗状の花が咲く。花は葉の基部から数個咲く。葉は対生し、葉脈に沿って筋がある。
落葉小高木。
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ハコネウツギ
学名: Weigela coraeensis Thunb.
分類: スイカズラ科 タニウツギ属
原産: 日本
花期: 初夏白い花が咲き次第に赤くなる。落葉低木。
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ヤブウツギ
学名: Weigela floribunda (Siebold et Zucc.) K.Koch
分類: スイカズラ科 タニウツギ属
原産: 日本
花期: 初夏赤紫色の漏斗状の花が咲く。 ピンクの細い漏斗状の花が咲く。花は葉の基部から数個咲く。葉は対生し、葉脈に沿って筋がある。
落葉小高木。
オミナエシ亜科 Valerianoideae
以前はオミナエシ科 Valerianaceaeでしたが、APG IIIから異動した。
セントランサス属 Centranthus
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セントランサス
学名: Centranthus ruber (L.) DC.
Syn. Kentranthus ruber (L.) Druce
Syn. Valeriana rubra L.
分類: スイカズラ科 セントランサス属
原産: 地中海周辺
花期: 初夏茎先や茎と葉の付け根(葉腋)に小さな花が集まって丸く咲く(集散花序)。 1つの花は5弁で長い距がある。花色は赤色や白色。 葉は先の尖った卵型で向き合ってつく(対生)。 葉はやや肉厚。 茎の下の方の葉には葉柄がある。 草丈は50~80cmほど。
多年草ですが、冬季は上部が枯れる。
スイカズラ亜科 Caprifolioideae
イワツクバネウツギ属 Zabelia
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アベリア・モサネンシス
学名: Zabelia tyaihyonii (Nakai) Hisauti & H.Hara
Syn. Abelia mosanensis
分類: スイカズラ科 イワツクバネウツギ属
原産: 朝鮮半島
花期: 初夏枝先に小さな花が集まって咲く(集散花序)。 花は細い漏斗の先が4裂、5裂し、裂片が強く反るため全開にみえる。芳香がある。 花が散ると緑色の萼片が残る。 葉は卵形で表面につやがある。
落葉低木。よく枝分かれして株立ち状となり高さも幅も大きくなると2mほど。
以前ツクバネウツギ属Abeliaだったため、アベリア・モサネンシスの名前で流通している。
セッコウボク属 Symphoricarpos
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スノーベリー
学名: Symphoricarpos albus (L.) S.F.Blake
分類: スイカズラ科 シンフォリカルポス属
原産: 北アメリカ
花期: 晩夏から初秋小さな白い花が咲く。萼はピンク。茎と葉の付け根(葉腋)に数個咲く。 葉は卵形で向き合ってつく(対生)。 花後、ラグビーボールのような実ができて、徐々に白くて丸くなる。
和名ではセッコウボク(雪晃木)と呼ばれる。
落葉低木。樹高は1~2mほど。
スイカズラ属 Lonicera
180種ほどある。
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アラゲヒョウタンボク
学名: Lonicera strophiophora Franch.
分類: スイカズラ科 スイカズラ属
原産: 日本固有種
花期: 春から初夏枝と葉の付け根(葉腋)から2つの花が咲く。花は下向きに咲き、漏斗状で2~3cmほど、先は5裂する。 花色は白色または淡黄色。 蕾を包んでいた苞は1~2cmある。 葉は卵形で向かい合ってつく(対生)。 葉の両面には粗い毛がある。 6~7月に赤い実がなる。
オオバヒョウタンボク(大葉瓢箪木)とも呼ばれる。中国地方には変種のダイセンヒョウタンボクや近縁種のオニヒョウタンボクもある。
庭に植栽されていた。
落葉低木。樹高は1~2mほど。
栃木県では絶滅危惧種に指定されている。
栃木県レッドデータブック -
ウグイスカグラ
学名: Lonicera gracilipes Miq.
分類: スイカズラ科 スイカズラ属
原産: 日本固有種
花期: 春から初夏枝と葉の付け根(葉腋)から1~2cmほどの花柄を伸ばしてその先に花が1つまたは2つ咲く。 花は細い漏斗状で5裂する。 葉は卵形で向かい合ってつく(対生)。
夏には赤い実がなる。
ウグイスが鳴く頃に花が咲く事が名前の由来。なぜカズラではなくカグラなのか由来ははっきりしていません。
落葉低木。樹高は1~3mほど。
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キンギンボク
学名: Lonicera morrowii A.Gray
分類: スイカズラ科 スイカズラ属
原産: 中国東北部 韓国 日本
花期: 夏枝と葉の付け根(葉腋)に2つ花が咲く。 花冠は5裂して放射状に開く。 裂片は10~15mmほど。 葉は卵形で向かい合ってつく(対生)。 よく枝分かれして広がる。
花色は咲き始めは白色で、次第に黄色くなる。白と黄色がみられることから金銀木とよばれる。
夏の終わりに赤い実がなる。
庭に植えられていた。
落葉低木。樹高は1~2mほど。
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スイカズラ
学名: Lonicera japonica Thunb.
分類: スイカズラ科 スイカズラ属
原産: 東アジア 日本 中国 朝鮮半島
花期: 夏筒状の花が何本かカールするように上向きに咲く。花は筒の先が大きく2裂して開き雄しべがでる。 葉は卵形で対生する。 花は咲き始めは白いが、次第に黄色くなって散るので、白い花と黄色い花が一緒に咲くようにみえる。 芳香がある。
生け垣などに利用される。
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チシマヒョウタンボク
学名: Lonicera chamissoi Bunge
分類: スイカズラ科 スイカズラ属
原産: 日本
花期: 夏新枝と葉の付け根(葉腋)に花が2個ずつ咲く。 花は唇状で花弁が5枚にみえる。 葉は被針形。 夏に赤い実ができ、2つの実が合着している。
落葉低木。樹高は1~2mほど。
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ツシマヒョウタンボク
学名: Lonicera fragrantissima Lindl. & Paxton
分類: スイカズラ科 スイカズラ属
原産: 中国
花期: 冬枝と葉の付け根(葉腋)に花が2個ずつ咲く。花は漏斗状で5裂する。 花は展葉前に咲く。 葉は卵型で向き合ってつく(対生)。 赤い実がなる。 花はレモンの香りがする。
日本では対馬にだけ自生する。
落葉低木。樹高は1~2mほど。
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ニオイニンドウ
学名: Lonicera periclymenum L.
分類: スイカズラ科 スイカズラ属
原産: ヨーロッパ トルコ 北アフリカ
花期: 夏合着した葉の間から花茎を伸ばして先に多数の花が咲く(散形花序)。 花は細い漏斗の先が大きく開く。 花色は白色だが、次第に黄色くなる。
落葉蔓性。
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ハスカップ
学名: Lonicera caerulea L. var. emphyllocalyx Nakai
分類: スイカズラ科 スイカズラ属
原産: 東アジア
花期: 夏枝と葉の付け根(葉腋)に2つの花が咲く。花は淡黄色で漏斗状で5裂しているが5弁のようにもみえる。花の大きさは1.5~2cmほど。 新枝の先に花が咲く。 葉は先がやや丸い卵型で向き合ってつく(対生)。
受粉すると黄緑色の実ができて、徐々に大きくなり1か月ほどで黒紫色に熟し食べられる。 実の形は円錐形で1~1.5cmほど。 色や味はブルーベリーに似ている。
日本では東北から北海道に自生する。
落葉低木。樹高は1~2mほど。
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ベニバナスイカズラ
学名: Lonicera x heckrottii 'Goldflame'
分類: スイカズラ科 スイカズラ属
原産: 北アメリカ
花期: 夏筒状の花が何本かカールするように上向きに咲く。花は筒の先が大きく2裂して開き雄しべがでる。 葉は卵形で対生する。 蕾の時は赤いが、咲くと白い。 芳香がある。
生け垣などに利用される。
本種は園芸種で、L. sempervirensとL. americanaの交配種。
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ツキヌキニンドウ
学名: Lonicera sempervirens L.
分類: スイカズラ科 スイカズラ属
原産: 北アメリカ東部
花期: 初夏から秋筒状の赤い花が複散房花序で咲く。 葉は対生するが、花のすぐ下だけは合着して一枚になっている。 この姿から突き抜けるニンドウ(スイカズラ)が名前の由来となっている。 ハニーサックルとも呼ばれる。
常緑蔓性で、6mにもなる。
ツクバネウツギ属 Abelia
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アベリア
学名: Abelia x grandiflora
分類: スイカズラ科 ツクバネウツギ属
原産: 東アジア 中国
花期: 初夏と秋小さな漏斗状の花が数個集まって咲く。和名はハナツクバネウツギ
常緑低木。A. chinensisとA. unifloraを交配しイタリアで作出された。
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ツクバネウツギ
学名: Abelia spathulata Siebold et Zucc. var. spathulata
分類: スイカズラ科 ツクバネウツギ属
原産: 日本
花期: 春から初夏枝先に釣鐘漏斗状の花が2個咲く。花の長さは2~3cmほど。花弁の先は5裂する。花弁には黄色い模様がある。 花色は白色、黄色、まれにピンクもある。 ピンクの萼片が5枚ある。これをツクバネ(衝羽根)と呼ぶ。 葉は卵形で向かい合ってつく(対生)。
落葉低木。樹高は2mほどで、よく分枝する。
庭に植栽されていた。
レイセステリア属 Leycesteria
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レイセステリア
学名: Leycesteria formosa Wall.
分類: スイカズラ科 レイセステリア属
原産: ヒマラヤ 中国南西部
花期: 夏枝先に小さな漏斗状の花が順に咲く(総状花序)。 花弁の先は5裂している。 萼は赤紫色。 葉は卵型で縁がやや波状で、葉先が細く尖る。 葉は向き合ってつく(対生)。 夏の終わりに黒い実がなる。
ヒマラヤ・ハニーサックルとも呼ばれる。
いくつか園芸種があり、写真は葉色が薄いライムと呼ばれる種。
落葉低木。樹高は1~2mほど。
マツムシソウ亜科 Dipsacoideae
マツムシソウ科 Dipsacaceaeは、APG IIIで異動した。
クナウティア属 Knautia
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クナウティア
学名: Knautia macedonica 'Mars Midget'
Syn. Scabiosa rumelica
分類: スイカズラ科 クナウティア属
原産: マケドニア
花期: 夏から秋茎を伸ばして枝分かれした先に花が咲く。小さな漏斗状の花先が5裂して丸く集まって咲く。 葉はへら形で葉柄に近いほど羽状に深く切れ込みがある。 草丈は40~80cmほど。
写真は園芸種のマースミジェット。赤花マツムシソウとも呼ばれる。
クナウティアを英語発音すると'K'を発音しないためノーティアまたはナウティアとも呼ばれる。
宿根草
サクシセラ属 Succisella
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サクシセラ
学名: Succisella inflexa (Kluk) Beck
分類: スイカズラ科 サクシセラ属
原産: ヨーロッパ
花期: 夏茎を伸ばして先に白いボール状の花が咲く、大きさは2cmほど。花は短い漏斗状の花が集まっている。 咲き始めは淡いピンクで徐々に白くなる。花弁が開く前は粒状。 葉は狭卵型で向き合ってつく(対生)。葉の中央が白い。 草丈は40~80cmほど。
フロステッドパールズの名称で流通している。
庭に植栽されていた。
マツムシソウの仲間で、装飾花が無い。
宿根草
ナベナ属 Dipsacus
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チーゼル
学名: Dipsacus fullonum L.
分類: スイカズラ科 ナベナ属
原産: 地中海周辺 ユーラシア大陸
花期: 夏茎先や茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして先にトゲのある3~5cmほどの花穂ができる。トゲ状のものは鱗片。花はこの花穂の中央から一周するように咲き始める。 花は小さな筒状花。 花穂の基部から上に向かって細く長い苞がつく。 茎には多数のトゲがある。 葉は被針形で向き合ってつき(対生)、茎を抱く。 茎下ほど葉が大きい。 草丈は1~2mほど。
耐寒性二年草
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ナベナ
学名: Dipsacus japonicus Miq.
分類: スイカズラ科 ナベナ属
原産: 中国 朝鮮半島 日本
花期: 夏茎先や茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を長く伸ばして先に花が咲く。 花は球状で15~30mmほど。 小さな花が集まっていて、花は筒状花で先が4裂して雄しべが4本、葯が黒紫色。 花に付くトゲは鱗片が変化したもの。 総苞片は花が咲くころは下向きになる。 葉は羽状に全裂して、0~5裂する。 葉は向き合ってつく(対生)で、縁は鋸歯。 茎にはトゲ状の剛毛がある。 草丈は100~200cmほど。
自然には山地の明るいところに生育する。
二年草/多年草
マツムシソウ属 Scabiosa
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エゾマツムシソウ
学名: Scabiosa jesoensis Nakai
分類: スイカズラ科 マツムシソウ属
原産: 日本固有種 本州北部~北海道
花期: 夏茎先や茎と葉の付け根(葉腋)に花茎を伸ばして花が咲く。 花は3~4cmほど。花弁は5裂する。特に外側は顕著。 花の基部に線形の総苞がある。 花色は淡紫色。 葉は羽状に深く切れ込む。裂片の先が尖る。 根出葉はロゼットを形成し、ヘラ形または切れ込みがある。 草丈は20~50cmほど。
マツムシソウの変種と考えられている。
マツムシソウの花弁は3裂で、タカネマツムシソウは5裂で草丈が低く、花がやや大きい。
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スカビオサ
学名: Scabiosa atropurpurea L.
分類: スイカズラ科 マツムシソウ属
原産: ヨーロッパ
花期: 夏花茎の先に花が咲く。中央の花弁はやや筒状で、外側の花弁はやや丸まったり、縮れたりする。 萼葉は細く輪生する。 花に近い葉は、被針形で、向き合ってつく(対生)。 下の方の葉は切れ込みがあって、向き合ってつく(対生)。 草丈は10~100cmほど。
花色はチョコレートのような濃い紫色、青色、ピンクなど。
園芸用で販売されているものはセイヨウマツムシソウまたはコーカサスマツムシソウが多い。
植物の分類について
植物の分類についてはDNAなどに基づいた最新の分類:APG IV (Angiosperm Phylogeny Group IV)を使用しています。 また、学名や分類について議論が続いているものについてはBGPlants(研究用植物データベース作成グループ作成: Data-base on the plants kept in the Botanical Garden)の成果であるYListを参考にしています。