ウコギ科 Araliaceae
ウコギ科は900種を含む。山菜のタラノメや、コシアブラなどを含む。
ウコギ亜科 Aralioideae
ウコギ属 Eleutherococcus
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ヤマウコギ
学名: Eleutherococcus spinosus (L.f.) S.Y.Hu
分類: ウコギ科 ウコギ属
原産: 中国 朝鮮半島 日本
花期: 夏短枝の先に細い花茎を伸ばして、小さな薄緑色の花が咲く。花弁は5枚で星形にみえる。 花は集散花序で球状になる。 葉は掌状で互い違いにつく(互生)。
雌雄異株で、写真は雌花。
球状の黒い実がなる。
ウコギの葉は地域によっては茹でて和え物などとして食べられる。
落葉低木。樹高は2~4mほど。
カクレミノ属 Dendropanax
キヅタ属 Hedera
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キヅタ
学名: Hedera rhombea (Miq.) Bean
分類: ウコギ科 キヅタ属
原産: 日本 台湾
花期: 晩夏から秋枝先に数個の散形花序が丸く咲く。花弁は5枚。花色は淡い黄緑色。 葉は花の近くは卵形で、若い枝の葉は葉先が3~5裂している。 蔓をのばし、茎から不定根をだして周囲のものに覆うように這い登る。
翌春に黒い実がなる。
アイビーの仲間。
常緑つる性木本。
タラノキ属 Aralia
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ウド
学名: Aralia cordata Thunb.
Syn. Aralia taiwaniana Y.C.Liu et F.Y.Lu
分類: ウコギ科 タラノキ属
原産: 日本
花期: 夏花茎を伸ばして枝分かれして小さな白い花が玉状に咲く(散形花序)。 葉は卵形で枝先に一枚、あとは向き合ってつく(奇数羽状複葉)。 枝分かれすると節ができてやや膨らむ。 草丈は1~2mほど。
初夏に芽を出したところを摘んで山菜として食用にする。 スーパーでも販売されているが白くて太いものは人工的に地下で軟白栽培されたもの。
同属のタラの芽も山菜として食用される。
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タラノキ
学名: Aralia elata (Miq.) Seem.
分類: ウコギ科 タラノキ属
原産: 中国 朝鮮半島 日本 ロシア
花期: 夏枝先から数本の花茎を伸ばして小さな花が多数咲く。花弁は5枚。 葉は2回奇数羽状複葉で、小葉は卵形。 葉柄の付け根は枝を抱くように付く。
自然には山に自生しているが庭に植栽されることもある。 初夏の芽を摘んで天ぷらなどにして食用にされる。これはタラの芽と呼ばれていて、山菜として採収されたり、販売用に栽培されている。
若い枝には大きな棘がある。また棘のまったくない種類もある。
落葉低木。樹高は3~10mほど。
ハリギリ属 Kalopanax
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ハリギリ
学名: Kalopanax septemlobus (Thunb.) Koidz.
分類: ウコギ科 ハリギリ属
原産: 北東アジア
花期: 夏小さな花が球状に集まって咲く。花色は薄緑色。 葉は長い葉柄の先に掌状で、5~9裂している。 枝には棘がある。
落葉高木で、30mほどにもなる。
タラの芽同様に若い芽を摘んで食用にする。
フカノキ属 Shefflera
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シェフレラ
学名: Schefflera arboricola (Hayata) Kanehira
分類: ウコギ科 フカノキ属
原産: 台湾 中国南部
花期: 夏花茎を伸ばして茎の周囲に複数の小さな花が咲く(円錐花序)。 花は黄緑色で白い雄しべが数本伸びる。 葉は掌状複葉で、小葉に葉柄がある。 斑入りの葉もあって観葉植物として利用される。
カポックと呼ばれることもあるが、同じ名称でほかにも植物があるので注意が必要。 和名はヤドリフカノキ。
常緑低木。樹高は1~2mが多いが、大きくなると10mを超える。
ヤツデ属 Fatsia
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ヤツデ
学名: Fatsia japonica (Thunb.) Decne. et Planch.
Syn. Aralia japonica Thunb.
Syn. Aralia sieboldii Hort. ex K.Koch
分類: ウコギ科 ヤツデ属
原産: 日本南部 韓国
花期: 晩秋花茎を伸ばし丸い玉状の花が咲く(散形花序)、花茎はよく枝分かれし全体では円錐花序となる。 葉は大きく20cmを越え、7または9つに裂けており掌状。 翌春に黒い実をつける。
常緑低木。3~6mほど。
庭木として植栽されている。
チドメグサ亜科 Hydrocotyloideae
以前はセリ科と考えられてきたが、APG分類体系ではウコギ科とされる。
チドメグサ属 Hydrocotyle
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ウチワゼニクサ
学名: Hydrocotyle verticillata Thunb.
Syn. Hydrocotyle vulgaris auct. non L.
分類: ウコギ科 チドメグサ属
原産: 北アメリカ
花期: 夏湿地や水辺に生育する。地下茎から花茎を10~20cmほど伸ばし、茎先に3~4mmほどの小さな白い花が数個咲く。 葉は丸く表面にはつやがある。
池のそばに植えられていた。
ウォーターマッシュルームの名前で流通している。
トラキメネ属 Trachymene
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ブルーレースフラワー
学名: Trachymene coerulea Graham
Syn. Didiscus coeruleus (Graham) DC. ex Hook.
分類: ウコギ科 トラキメネ属
原産: オーストラリア西部
花期: 夏茎先または茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして小さな花が多数半球状に咲く(散形花序)。 花弁は5枚で雄しべが飛び出している。 花色は主に水色で、他に白色やピンクがある。 葉は深い切れ込みで3つほどに分かれ、更に先にも切れ込みがある。 草丈は60~100cmほど。
一年草。
植物の分類について
植物の分類についてはDNAなどに基づいた最新の分類:APG IV (Angiosperm Phylogeny Group IV)を使用しています。 また、学名や分類について議論が続いているものについてはBGPlants(研究用植物データベース作成グループ作成: Data-base on the plants kept in the Botanical Garden)の成果であるYListを参考にしています。