キョウチクトウ科 Apocynaceae
キョウチクトウ科は2,700種を含む。
インドジャボク亜科 Rauvolfioideae
アリアケカズラ属 Allamanda
アラマンダ属とも呼ばれる。
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ヒメアリアケカズラ
学名: Allamanda neriifolia Hook.
分類: キョウチクトウ科 アリアケカズラ属
原産: 南アメリカ
花期: 夏漏斗状の花が咲く。花弁の先が5裂する。 花色は黄色やピンクなど。 花は茎と葉の付け根(葉腋)に数個咲く。 葉はやや狭い卵形で茎の周りに輪生する。
属名のアラマンダで流通している。
夏季のような気温が続けば周年咲き続ける。 耐寒性が弱いので冬季は室内などが望まれる。
常緑小低木。樹高は1mほど。
インドソケイ属 Plumeria
サンユウカ属 Tabernaemontana
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クレープジャスミン
学名: Tabernaemontana divaricata cv. Flore Pleno
分類: キョウチクトウ科 サンユウカ属
原産: インド
花期: 夏白い漏斗状の花が咲く。花は枝と葉の付け根(葉腋)または枝先に咲く。 本種は八重咲きで芳香がある。一重咲きの種は5弁でツルニチニチソウような花が咲く。 葉は楕円形で表面につやがある。 枝の表面は黄緑色。
ヤエサンユウカとも呼ばれる。
常緑低木。樹高は1~3mほど。
チョウジソウ属 Amsonia
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ホソバチョウジソウ
学名: Amsonia angustifolia Michx.
分類: キョウチクトウ科 チョウジソウ属
原産: 北アメリカ
花期: 夏茎先に多くの花が咲く(集散花序)。 花色は水色で花弁は細く5裂している。 葉はやや尖った卵形で厚みがあり、互い違いにつく(互生)。 草丈は40~80cmほど。
多年草。
日本、韓国、中国などアジアに自生するチョウジソウは、葉の幅がやや広い。園芸用には本種や、ヤナギバチョウジソウ A. tabernaemontanaが販売されている。
ツルニチニチソウ属 Vinca
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ツルニチニチソウ
学名: Vinca major L.
分類: キョウチクトウ科 ツルニチニチソウ属
原産: 地中海西側
花期: 春から初夏葉の根元(葉腋)から花茎を伸ばし5弁の花が咲く。花は5~6cmほど。蔓を伸ばし葉が向き合ってつく(対生)。葉は緑色と、斑入りのものがある。
学名のままビンカ・メジャーとも呼ばれる。
本種は外来生物法の生態系被害防止外来種(旧称:要注意外来生物)に指定されている。
生態系被害防止外来種リスト (環境省) -
ヒメツルニチニチソウ
学名: Vinca minor L.
分類: キョウチクトウ科 ツルニチニチソウ属
原産: 地中海西側
花期: 春から初夏蔓を伸ばし葉が向き合ってつく(対生)。地面を這うように広がり、花先だけ直立する。花も葉もツルニチニチソウより小さく3cmほど。
学名のままビンカ・マイナーとも呼ばれる。
ニチニチソウ属 Catharanthus
ガガイモ亜科 Asclepiadoideae
ガガイモ科 Asclepiadaceaeから異動した。
イケマ属 Cynanchum
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ガガイモ
学名: Cynanchum rostellatum (Turcz.) Liede & Khanum
Syn. Metaplexis japonica (Thunb.) Makino
分類: キョウチクトウ科 イケマ属
原産: 東アジア
花期: 夏蔓を伸ばして、茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして総状花序で咲く。 花は筒状で深く5裂する。花弁には厚く毛が生えている。甘い香りがする。
秋に10cmほどの実ができる。袋果で実が裂けると種に長い毛が多数付いて飛んでいく。
道の端などで自生する。
ガガイモ属 Metaplexisでしたが、イケマ属 Cynanchumに統合された。
カモメヅル属 Vincetoxicum
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クサタチバナ
学名: Vincetoxicum acuminatum Decne.
Syn. Cynanchum ascyrifolium auct. non (Franch. et Sav.) Matsum.
分類: キョウチクトウ科 カモメヅル属
原産: 朝鮮半島 中国東北部 日本
花期: 夏茎を伸ばし先にある葉と茎の付け根(葉腋)から花茎を伸ばし数個の花が咲く(集散花序)。 花は大きく5裂し、基部に小さな出っ張り状の副花冠がある。 葉には10mmほどの葉柄があって向かい合ってつく(対生)。葉身は卵型または長楕円形で先が尖る。 草丈は30~60cmほど。 実はガガイモ形で3cmほど。
花の形がミカン科のタチバナに似ている草の意味。
多年草。
サクララン属 Hoya
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サクララン
学名: Hoya carnosa (L.f.) R.Br.
分類: キョウチクトウ科 サクララン属
原産: 沖縄周辺 東アジア オーストラリア
花期: 夏蔓を伸ばして、下向きに多数の花が咲く(散形花序)。 花は多肉質でつやがある。 葉は卵形。
ホヤとも呼ばれる。
鉢植えされ、冬季は室内などに置かれる。
熱帯性つる植物。
シタキソウ属 Stephanotis
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マダガスカルジャスミン
学名: Stephanotis floribunda (R.Br.) Brongn.
Syn. Stephanotis jasminoides
分類: キョウチクトウ科 シタキソウ属
原産: マダガスカル
花期: 夏蔓と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして数個の花が咲く(散形花序)。 花は漏斗状で先が5裂する。 芳香がある。 葉は楕円形で革質、向かい合ってつく(対生)。
全草にアルカロイド系の強い毒がある。花も実も食べると危険。
蔓性常緑低木。長さは6mほどになる。行灯仕立ての鉢植えにすることが多い。
ジャスミンの名前が付いているが、モクセイ科のジャスミンとは無縁。
トゥイーディア属 Tweedia
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オキシペタルム
学名: Tweedia caerulea (D. Don ex Sweet) Decne.
Syn. Oxypetalum caeruleum
Syn. Oxypetalum coeruleum
分類: キョウチクトウ科 トゥイーディア属
原産: ブラジル南部からウルグアイ
花期: 初夏から秋細い5弁の花が咲く。花色は水色。葉はハート形。つるを伸ばしていく。
本種は以前オキシペタルム属 Oxypetalumだったため、オキシペタルムの名前で流通している。 またブルースターやルリトウワタとも呼ばれる。
トウワタ属 Asclepias
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トウワタ
学名: Asclepias curassavica L.
Syn. Asclepias nivea var. curassavica (L.) Kuntze
分類: キョウチクトウ科 トウワタ属
原産: 合衆国南部から中央アメリカ
花期: 初夏茎を1mほど伸ばし、葉の根元近くから花茎を伸ばし基本的には散形花序の花が咲く。 赤い花弁に黄色い副花冠がつく。 葉は10cmほどの長さで幅は狭く、対生する。 細い円錐状の実ができて、秋には褐色のボール状になり表面に毛がはえる。
学名の英語読みでアスクレピアスとも呼ばれる。
常緑低木ですが、日本では雪期に枯れることがある。
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トウワタ
学名: Asclepias perennis Walter
分類: キョウチクトウ科 トウワタ属
原産: 合衆国南部
花期: 初夏茎を1mほど伸ばし、葉の根元近くから花茎を伸ばし基本的には散形花序の花が咲く。 花色は白色。 葉は10cmほどの長さで幅は狭く、対生する。 細い円錐状の実ができて、秋には褐色のボール状になり表面に毛がはえる。
学名の英語読みでアスクレピアスとも呼ばれる。
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パンヤ
学名: Asclepias tuberosa L.
分類: キョウチクトウ科 トウワタ属
原産: 北アメリカ東部
花期: 夏茎先に数本の花茎を伸ばして多数の花が咲く(散形花序)。 花弁は10枚あり、5枚は下向きに広がり残り5枚は上向き。 葉は狭卵形で、互い違いにつく(互生)。 草丈は40~50cmほど。
和名はヤナギトウワタ。果実がパンヤノキに似ていることからパンヤと呼ばれる。
宿根草。
フウセントウワタ属 Gomphocarpus
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フウセントウワタ
学名: Gomphocarpus physocarpus E.Mey.
Syn. Gomphorcarpus fruticosus
分類: キョウチクトウ科 フウセントウワタ属
原産: 南アフリカ
花期: 夏から秋細長い葉は向かいあってつく(対生)。花は茎と葉の付け根から花茎を伸ばして数個が咲く(散形花序)。花弁は深く5裂して上を向く。筒状の副花冠が5つ。実は緑色の球状で表面に毛が生えている。種がこの袋の中に入っている。
多年草ですが、日本では春まき一年草として扱われる。
キョウチクトウ亜科 Apocynoideae
キョウチクトウ属 Nerium
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キョウチクトウ
学名: Nerium oleander L. var. indicum (Mill.) O.Deg. et Greenwell
分類: キョウチクトウ科 キョウチクトウ属
原産: インド
花期: 夏から秋花は枝先にいくつか枝分かれして集まって咲く(複集散花序)。 花の大きさは4cmほど。 花は漏斗状の先が5裂して開き、ややプロペラ状に曲る。 八重咲きもある。 花色はピンクや白色、黄色など。 葉は長楕円形で先端が尖り、向き合ってつく(対生)。
キョウチクトウにはオレアンドリンなどの強い毒物を含んでいる。生木のまま燃やすだけでも空気中に蒸散して吸い込むと中毒症状を起こす。
常緑低木。樹高は3~4mほど。
テイカカズラ属 Trachelospermum
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テイカカズラ
学名: Trachelospermum asiaticum (Siebold et Zucc.) Nakai
分類: キョウチクトウ科 テイカカズラ属
原産: 朝鮮半島、日本
花期: 夏5枚の花弁がスクリューに似た形。花弁の根元が黄色い。芳香がある。蔓性常緑低木。
マンデビラ属 Mandevilla
ディプラデニア属 Dipladeniaから異動した。
ライティア属 Wrightia
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セイロンライティア
学名: Wrightia antidysenterica (L.) R.Br.
分類: キョウチクトウ科 ライティア属
原産: スリランカ
花期: 夏から秋枝先に数個の花が咲く。花弁は5枚で基部に突起がある(副花冠)。 葉は卵形で皮質。向き合ってつく(対生)。
名前は、スリランカ原産で旧国名のセイロンのライティアから。
鉢植えなどで販売されている。よく枝分かれする。
常緑低木。樹高は大きくなると2mほど。
植物の分類について
植物の分類についてはDNAなどに基づいた最新の分類:APG IV (Angiosperm Phylogeny Group IV)を使用しています。 また、学名や分類について議論が続いているものについてはBGPlants(研究用植物データベース作成グループ作成: Data-base on the plants kept in the Botanical Garden)の成果であるYListを参考にしています。