セリ科 Apiaceae
セリ科は3,700種を含む。人参やセロリ、パセリもここに属する。
ウマノミツバ亜科 Saniculoideae
アストランティア属 Astrantia
-
アストランティア
学名: Astrantia major L.
分類: セリ科 アストランティア属
原産: ヨーロッパ
花期: 夏花弁の上にドーム状に蕊が伸びているように見える。 花弁にみえるのは蕾を包んでいた総苞で、ドームになっているのが花。 花茎を伸ばして先に数個の花が咲く。 花の近くの葉は小さく、鋸歯の複葉。 根出葉は掌状で3~5裂している。 草丈は40cmほど。
エリンジウム属 Eryngium
-
エリンジウム
学名: Eryngium planum L.
分類: セリ科 エリンジウム属
原産: ヨーロッパ~中央アジア
花期: 夏よく枝分かれして、茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして丸く花が咲く。萼片は細くトゲが数個つく。 茎葉は腎形で葉柄は太く短い。茎葉がつく茎部は太い。 根出葉は楕円形で葉柄が長い。 草丈は50~80cmほど。
多年草。
マッキンラヤ亜科 Mackinlayoideae
アクチノータス属 Actinotus
-
フランネルフラワー
学名: Actinotus helianthi
分類: セリ科 アクチノータス属
原産: オーストラリア
花期: 春と秋全体に白い産毛に覆われている。花弁の先が緑色。
セリ亜科 Apioideae
ウイキョウ属 Foeniculum
-
フェンネル
学名: Foeniculum vulgare Mill. (1768)
分類: セリ科 ウイキョウ属
原産: 地中海沿岸
花期: 夏茎頂に長い花柄を伸ばして、多くの小さな花が咲く(散形花序)。 茎は太めで、竹の皮がはがれるような感じで枝分かれする。 葉は糸状で広がるようにつく。 草丈は2mほど。
葉も種も香辛料として利用され、ウイキョウと呼ばれる。 また土の中にある鱗茎は、玉ねぎ状で野菜として使われる。
多年草。
エゾボウフウ属 Aegopodium
オランダゼリ属 Petroselinum
-
イタリアンパセリ
学名: Petroselinum neapolitanum
Syn. Petroselinum crispum var. neapolitanum
分類: セリ科 オランダゼリ属
原産: 地中海沿岸
花期: 春に播種すると翌初夏。秋に播種すると翌秋。幅広の葉を持つパセリ。葉は3出複葉で、小葉は倒卵形で縁は大きめの鋸歯。 花茎を4070cmほど伸ばし傘の骨のように枝分かれし先に複数の小さな花が咲く(散形花序)。
二年草。
オルレア属 Orlaya
-
オルレア
学名: Orlaya grandiflora (L.) Hoffm.
分類: セリ科 オルレア属
原産: 地中海沿岸
花期: 初夏から梅雨花茎を伸ばして数本の花柄をだしその先に小さな花が半球状に咲く(散形花序)。 外側の花は内側の花弁より大きくなりV字状になる。 根出葉は2回奇数羽状複葉で、人参によく似ている。 草丈は10~60cmほど。
多年草ですが、夏季の気温が高過ぎると枯れてしまう。
コエンドロ属 Coriandrum
-
コリアンダー
学名: Coriandrum sativum L.
分類: セリ科 コエンドロ属
原産: 地中海沿岸
花期: 夏タイ料理やベトナム料理などでハーブとして食用にされる香りの強い香草。 食用にされるのは花が咲く前の茎と葉。 この時の葉は羽状複葉ですが、やや幅もある。
花茎を伸ばし枝分かれして茎頂に多数の小さな花が咲く(複集散花序)。 花は4枚ほどの大きめの花弁と小さな数枚の花弁で構成される。 花に近い葉は切れ込みが深く、細くなる。草丈は25cmほど。
コリアンダーは英語。タイ語ではパクチー、中国語ではシャンツァイ(香菜)と呼ばれる。
シャク属 Anthriscus
-
シャク
学名: Anthriscus sylvestris (L.) Hoffm. subsp. sylvestris
分類: セリ科 シャク属
原産: 地中海沿岸
花期: 夏茎頂または枝分かれした先に小さな5~7mmほどの花がたくさん咲く(複散形花序)。 花弁は5枚で、外側がやや大きい。 葉は2回3出複葉で、縁が鋸歯。 草丈は30~100cmほど。
ヤマニンジンや、ワイルドチャービルとも呼ばれる。
道の脇や空き地などにも生えている。
多年草。
ニンジン属 Daucus
-
ニンジン
学名: Daucus carota subsp. sativus (Hoffm.) Arcang.
分類: セリ科 ニンジン属
原産: アフガニスタン
花期: 初夏茎頂から花茎を伸ばして小さな花が半球状に咲く(散形花序)。 花序には細い苞葉がつく。 葉は2回奇数羽状複葉で深い切れ込みがある。
二年草。
-
ノラニンジン
学名: Daucus carota L. subsp. carota
分類: セリ科 ニンジン属
原産: 地中海沿岸
花期: 夏茎頂または茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばしてその先に小さな花が半球状に咲く(散形花序)。 苞葉は細く枝分かれしている。 葉は2回奇数羽状複葉。 草丈は30~100cmほど。
路肩や空き地などに自生している。野菜のニンジンの原種ですが、本種は食べれない。
一年草。
ハマボウフウ属 Glehnia
-
ハマボウフウ
学名: Glehnia littoralis F.Schmidt ex Miq.
分類: セリ科 ハマボウフウ属
原産: 北太平洋岸(中国から米国カリフォルニア州)
花期: 夏茎頂によく枝分かれしてたくさんの花が咲く(散形花序)。花というよりも野菜のカリフラワー様。 葉は1~2回3出複葉で小葉は楕円形。 茎が赤い。 草丈は通常は低いが、高くなると60cmほど。
食用になる。また漢方薬・生薬としても用いられる。
自然には海岸の砂浜に自生しており日本でも普通にみられたが、砂浜の減少や乱獲によって減少しており、一部の県では絶滅危惧種の指定がされている。
ミシマサイコ属 Bupleurum
ホタルサイコ属とも呼ばれる。
-
ツキヌキサイコ
学名: Bupleurum rotundifolium L.
分類: セリ科 ミシマサイコ属
原産: 地中海周辺
花期: 初夏茎と葉の付け根(葉腋)から花茎を伸ばして枝分かれして先に小さな黄色い花が数個咲く(散形花序)。 葉は丸くて茎が突き抜けている。 草丈は60~80cmほど。
切り花として流通していて、属名の英語読みでブプレウルムと呼ばれる。
一年草または多年草。
ミツバ属 Cryptotaenia
ヤブジラミ属 Torilis
-
ヤブジラミ
学名: Torilis japonica (Houtt.) DC.
分類: セリ科 ヤブジラミ属
原産: ユーラシア
花期: 夏茎頂によく枝分かれしてたくさんの花が咲く(複散形花序)。花は白い5弁。花の下には米粒ほどの果実がつく。 果実には白い毛が生えていて、これが熟すと硬い曲がった毛になり、服や動物の毛になどについて種を広げる。 葉は1-2回3出羽状複葉。 草丈は30~60cmほど。
実は通称“くっつき虫”と呼ばれるものの一つ。
植物の分類について
植物の分類についてはDNAなどに基づいた最新の分類:APG IV (Angiosperm Phylogeny Group III)を使用しています。 また、学名や分類について議論が続いているものについてはBGPlants(研究用植物データベース作成グループ作成: Data-base on the plants kept in the Botanical Garden)の成果であるYListを参考にしています。